令和9年度 新潟県公立高校入試 新制度まるわかりガイド

令和9年新潟県公立高校入試

令和9年度(2027年春)の入試から、新潟県公立高校の入試制度が大きく変わります。対象は現在の中学3年生(2026年5月時点)です。

最大のポイントは「特色化選抜の廃止」と、一般選抜の中に新たに設けられる「学校設定枠」の導入です。制度の変更点や新しい点数計算の方法など、受験生・保護者の皆さんが特に気になるポイントをまとめました。

 


新制度の解説

まず、旧制度と新制度の変更点を表で整理します。

【Q1】学校設定枠ってどんなもの?

各高校・学科のアドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)に基づき、校長の裁量で設定できる募集枠です。

旧制度の特色化選抜は「中学校長の推薦+スポーツ・文化実績」が出願要件でしたが、新しい学校設定枠では推薦は一切不要。希望者なら誰でも出願できます。ただし、5教科の学力検査は全員が受けます(旧特色化選抜との最大の違い)。

▶ 学校設定枠の主な特徴
  • 校長の裁量で設定(設定しない学校・学科もある)
  • 中学校長の推薦は不要。希望者は誰でも出願可能
  • 募集人数は各学科の定員の50%以内(5%単位で設定)
  • 同一高校・学科であれば一般枠と学校設定枠の両方に出願できる
  • 5教科の学力検査は全員受験。さらに各校が定める「その他の検査等」を実施
  • 一つの学科に複数の学校設定枠を設定することもできる

「その他の検査等」として挙げられているのは次のような内容です。

《書類等》
・志願理由書
・諸活動に関する実績報告書(部活・地域クラブ活動の実績など)
・英語検定等のスコア証明書

《検査》
・面接(個人面接・集団面接)
・課題作文
・プレゼンテーション
・実技検査
(書類のみ・書類+当日検査など、組み合わせは学校による)

【Q2】一般枠は今までと違う?

一般枠はすべての学校・学科に設定される、全志願者が出願する基本の枠です。選抜方法は現行の一般選抜とほぼ同じで、「調査書(内申点)+学力検査」の総合得点で合否が決まります。

⇒ 比重の範囲が広がりました
旧制度:調査書:学力検査 = 3:7 〜 5:5 のいずれか
新制度:調査書:学力検査 = 3:7 〜 7:3 のいずれか
令和9年度入試では一般枠で6:4や7:3の高校はありません。しかし、今後は内申点をより重視する学校・学科が登場する可能性があります。

また、学校設定枠で先に合格者を決定してから、残った定員数を対象に一般枠の選抜が行われます。

【Q3】複数校の併願ができる?

複数の学校を同時に受験することはできません。出願できるのは引き続き1校1学科のみです。

ただし、志望校が学校設定枠を設けている場合に限り、一般枠に加えて同一学校・学科の学校設定枠にも出願できます。同じ試験日に2つのルートで合格を目指せるのが大きな変化です。

⚠ 注意:旧制度との違い
旧制度では特色化選抜、一般選抜、2次募集の3回受験チャンスがありました。しかし新制度では、学校設定枠と一般枠は同一日程の一般選抜の中で同時に行われます。2次募集と合わせて、受験のチャンスは実質2回に減ったと考えてください。

【Q4】受験の時期が変わる?

特色化選抜が廃止される一方で、学校設定枠を含む一般選抜の日程が1週間前倒しになり、2月末に変更されました。追試験や合格発表、2次募集もすべて前年度までに比べて1週間前倒しになります。
入試後の高校までの準備期間が増える代わりに、受験勉強をできる期間が短くなりました。計画を持って学習を進めることが重要です。

《旧制度》
・2月:特色化選抜(推薦あり)
・3月:一般選抜(特色化不合格者も出願可)
・2次募集:欠員あり校のみ / 国数英3教科の学力検査・面接・調査書等で選抜

《新制度(令和9年度〜)》
・2月末:一般選抜のみ(一般枠+学校設定枠)
・2次募集:欠員あり校のみ / 学力検査なし(面接・調査書等で選抜)
※2次募集では一般選抜における学力検査の結果が参考にされます。追加の試験がないため、一般試験での結果がこれまで以上に重要になります。

【Q5】合格するのが難しくなる?

旧制度の特色化選抜の募集定員は公立高校全体の約2%程度と非常に少なく、大部分の受験生はもともと一般選抜のみを受けていました。そのため、一般枠の倍率が大きく変動する可能性は低いと考えられます。

一方、学校設定枠は旧特色化選抜より定員枠が大きく(最大定員の50%)、条件に合う受験生には新たなチャンスが広がります。ただし学力検査は全員必須となり、旧来の「スポーツ実績のみで合格」のような方式はなくなります。

▶ まつがくからのアドバイス

旧特色化選抜では学力検査なしで合否が決まることもありましたが、新制度では学校設定枠でも5教科の学力検査は必須です。活動実績や資格だけでなく、基礎学力の向上も欠かせません。日々の定期テスト対策が受験本番に直結しています。

【Q6】点数の計算がわからない!

一般枠と学校設定枠で計算方法が少し異なります。それぞれ解説します。

一般枠の計算方法

項目 内容
調査書(内申点) 中1〜中3の「9教科×5段階×3学年=135点満点」を1000点満点に換算
学力検査 5教科各100点=500点満点(傾斜配点あり校は最大700点)を1000点満点に換算
比重 (調査書:学力検査)= 3:7 〜 7:3 のいずれかを各学校が設定
総合得点 上記を合算して1000点満点
※学校独自検査あり校は最大100〜500点を加算(上限1500点)

学校設定枠の計算方法(全日制)

学校設定枠では、各校が調査書の換算方法や検査の配点を独自に設定できます。

  • 調査書:通常は135点満点。学校設定枠では調査書の傾斜配点も設定可能で、学校が指定する教科(最大4教科)の評定を2倍にできる(最大195点)
  • 学力検査:傾斜配点あり(最大2教科2倍)で最大700点
  • 内申点換算点+学力検査換算点の合計が1000点になるよう学校独自で換算し、その他の検査等の得点(最大500点)を加算
  • 総合得点の上限は最大1500点満点(学校・学科ごとに異なる)
⇒ 具体例(定員120人・学校設定枠10%=12人で募集する場合)
まず学校設定枠で12人を合格とし、残り108人を一般枠で選抜。
>>学校設定枠の合格者が12人に満たなかった場合は、その人数分を一般枠の定員に加算して選抜します。

学校設定枠の導入状況

令和8年3月10日に新潟県教育委員会が公表した情報によると、令和9年度は40校48学科で学校設定枠が導入される見込みです(旧特色化選抜は26校33学科)。

各学校・学科の学校設定枠の詳細(有無・募集人数・検査内容)は、新潟県教育委員会が公表した「令和9年度新潟県公立高等学校 学校・学科ごとの募集人数と選抜方法等(令和8年3月時点)」PDFに掲載されています。必ず最新の公式情報をご確認ください。
新潟県教育委員会 高等学校入学者選抜に関する情報

【学校設定枠なし】(一般枠のみ)

すべての学校・学科が学校設定枠を設定するわけではありません。新潟高校・三条高校・新潟南高校などは学校設定枠を設けず、一般枠のみでの選抜となります。

これらの学校では、調査書(内申点)と学力検査の総合得点で合否が決まります。現行の一般選抜から大きな変更はありませんが、特色化選抜がなくなる点のみ注意してください。

《代表的な学校(予定)》
・新潟高校(普通科・理数科)
・新潟南高校(普通科・理数コース)
・三条高校(普通科・理数科)
※詳細は公式PDFをご確認ください。

【部活・スポーツ等の活動実績が基準】

最も多いパターンで、部活動や地域クラブ活動・スポーツ・文化・科学分野の活動実績を評価します。具体的には「諸活動に関する実績報告書」を提出し、面接や実技検査と組み合わせて評価されます。

旧特色化選抜では「中学校の部活動での実績」が主な条件でしたが、新制度では地域クラブや校外活動の実績も同等に評価される点が大きな変化です。部活動が地域移行となった生徒も不利になりません。

《対象となる活動例》
・スポーツ活動(部活動・地域クラブ)の実績
・文化活動(吹奏楽・演劇・美術等)の実績
・科学・探究分野の活動実績
・各種コンクール・大会での受賞歴

【資格・検定が基準】

英語検定・漢字検定・数学検定・日本語能力試験・珠算検定など、各種資格・検定のスコアや合格証明書の提出が求められるタイプです。国際情報高校の英語・情報系学科、商業高校、農業高校の一部学科などで見られます。

公式資料では「実用英語技能検定等のスコア証明書」が例示されており、スコアを加点として活用する仕組みも検討されています。

《対象となる検定・資格例》
・実用英語技能検定(英検)
・漢字検定
・数学検定
・日商簿記検定
・農業・食品関連資格 など

【その他の活動が基準】

コンクール・コンテストの受賞歴、ボランティア活動・地域貢献活動の実績、生徒会役員・委員長などのリーダーシップ経験、探究活動・科学研究の成果発表歴など、幅広い活動が評価対象になりえます。

また、複数の基準(例:スポーツ実績+資格)を組み合わせた「複合型」の学校設定枠を複数設定する学校もあります。一つの学科に対して複数の学校設定枠を設定できるのが新制度の特徴です。

《対象となる活動例》
・コンクール・コンテストの受賞歴
・ボランティア・地域貢献活動
・生徒会・委員活動のリーダーシップ経験
・探究学習・科学研究の成果発表
・その他、各校が認める活動実績

受験生・保護者の皆さんへ

① 今は学力向上に集中!
学校設定枠でも一般枠でも、5教科の学力検査は全員必須です。日々の授業・定期テストで内申点を伸ばすことが最優先です。

② 志望校のアドミッション・ポリシーを早めに確認する
各学校のWebサイトや県教育委員会のパンフレットでアドミッション・ポリシーを確認し、どんな生徒像を求めているかを把握しましょう。

③ 活動実績・資格は中1から積み上げる
部活・資格・検定は中1〜中3の実績が評価対象です。受験前になってからでは間に合わないことも。できるだけ早期に取り組みましょう。

 

まつがくでは、新制度に合わせた受験戦略のご相談も承っています。
「学校設定枠を活用したい」「内申点を上げたい」「学力検査対策をしたい」など、お気軽にご相談ください。

※本記事の情報は新潟県教育委員会「令和9年度新潟県公立高等学校入学者選抜の概要について」(令和8年3月10日公表)をもとに作成しています。内容は変更される可能性があります。受験にあたっては必ず新潟県公式サイトの最新情報をご確認ください。

 

この記事は まつがく東三条駅前校 校舎長 円山 が作成しました

 

【こちらの記事もおすすめです】

〈最終倍率2026〉令和8年新潟県公立高校一般選抜:新潟地区【新潟県高校受験情報】

〈最終倍率2026〉令和8年新潟県公立高校一般選抜:県央地区【新潟県高校受験情報】

新潟県公立高校2次募集とは?【新潟県高校入試2021】

高校入試日程と志願変更で後悔しないためのポイント【新潟県公立高校入試2021】

大学進学実績からみた高校の選び方【新潟県受験情報】

お友達と共有しよう!