佐久長聖高校インタビュー【長野県高校受験】

佐久長聖高校インタビュー【長野県高校受験】

 

みなさんこんにちは!

まつがくでは生徒の皆さんへの進路指導のために随時高校の先生にお話を伺っています。

今回は長野県佐久市の佐久長聖高校へお伺いしてきましたので、その内容をご報告します。

 

日にち:2019年6月20日(木)

お話をしてくださった方:佐久長聖高校教頭 伊賀博之先生

インタビュアー:阿由葉・松本

 

 

Q:佐久長聖高校の特徴は何でしょうか?

A:まずは中高一貫コースを持っているということです。

コース開設以来東京大学理科三類に4名の合格者が出ていますし、難関私立大学にも数多く合格しています。

本校は私立ですので、その生徒達を教えた教員が転勤せずに残っています。

その教員のノウハウを他の教員たちも共有しているので、一貫コースだけではなくⅠ類からも旧帝大に合格者が出ています。

Ⅱ類は以前は野球だけ、駅伝だけという傾向がありましたが、最近は文武両道の意識を持つ生徒が増えています。

 

 

Q:高校としての現在の課題があるとしたら何でしょうか?

A:高校の取り組みや実情、生徒の様子などをさらに多くの生徒・保護者に発信することです。

こちらが思っている以上に本校のことを知らない方が多いので、大きな課題です。

 

 

Q:英語指導についてはいかがでしょうか?

A:ALTの講師を昨年から2名に増やしました。

またフィリピンの大学生を3名、インターンとして受け入れています。そこにコーディネーターが1名加わり、計6名のネイティブが週1回、All English の授業を行っています。

その他に1セット25分のオンライン英会話授業を年間35回行っています。

また1対1のプライベートレッスンも放課後に行っており、毎回予約待ちが出るくらい人気があります。

 

留学につきましては第一回目の留学セミナーを先週開きました。

留学アドバイザーによる個別面談も行っています。

長期留学の場合、取得した単位は高校の単位として認められます。

海外研修もアメリカ2コース、カナダ1コースの計3コースあり、類・コースや学年関係なく参加できます。

昨年はアメリカ、今年はカナダというように毎年参加する生徒もいます。

またアメリカ、イギリスに各2校ずつ、計4校と提携しており、そちらへの進学も可能です。

 

そういった取り組みの中、生徒の英語への積極性が強くなり、自主的に発信、行動する生徒が増えました。

例えば、文部科学省の『トビタテ!留学JAPAN(※1)』に中高一貫生から1名、Ⅰ類から1名、Ⅱ類から2名の計4名が合格しました。

※1:政府だけでなく官民協働の元、社会総掛かりで取り組む留学促進キャンペーン

 

 

Q:英語の資格試験への取り組みはどのようになっていますか?

A:以前は英検2級取得を目標としていましたが、今は目的に応じて英検・GTEC・TOEFLなどから生徒に自由に選んでもらっています。

やはり英検とGTECが多いですが、留学希望の生徒はTOEFLやIELTSも受けます。GTECは全員が受けるときがあります。

 

 

Q:卒業後の進路について、コースごとに状況を教えてください。

A: Ⅰ類・Ⅱ類・中高一貫の3つのコースでひとつの佐久長聖高校なので、コースごとの具体的な数字を出すのは難しいのですが、大まかに言うとⅠ類は1クラスから国公立が15名前後くらい、Ⅱ類は多い時だと1クラスあたり5名以上の国公立合格者を出しています。

首都圏の私立は最近難易度が上がっていますが、以前と比べ私立大学を第1志望とする生徒が増えています。

また指定校枠は早稲田・東京理科・青山学院・立教・中央などを筆頭に約180大学あります。

 

 

Q:Ⅰ類よりもⅡ類の方が高い評定平均を得やすく、推薦入試に有利という話がありますが、実際にはどうなのでしょうか?

A:それは少し違います。Ⅱ類の方が高い評定を得やすいという事はありませんし、推薦は評定だけではなく模試の成績や部活動、生徒会活動なども考慮しながら総合的に判断するので、最終的には「学校生活全般を頑張っている生徒」が指定校推薦枠を手に入れるという事になります。

 

 

Q:eポートフォリオ(※2)は何を使用していますか?またどのように活用していますか?

A:クラッシー(※3)を使っています。

イベントへの参加や学校行事での取り組みを生徒自身が書き込み、その内容を担任がチェックします。

進路実現のためには勉強だけでなく体験活動も重要なので、その充実も目指しています。

※2:生徒のレポートや試験用紙、活動の様子などの学習課程をデータとして残したもの。

※3:学校向けに開発されたクラウドサービス。教師、生徒、家庭間のデータ共有にも活用されている。

 

 

Q:いじめなど、学校生活のトラブルにはどのような対策をしていますか?

A:学期ごとにアンケートをとっています。記名無記名は自由です。

その中で何かあった場合は個別面談を行います。

それとは別に個別面談は随時行っています。

いじめについては校長以下全校で対応しています。

生徒の命が一番大事というスタンスです。

防犯対策としては、教室移動で生徒が教室に居なくなる時には教室に鍵を掛けます。

また副担任による教室の見回りも随時行っています。

 

 

Q:学費はどのくらいですか?

A:1学年時が約87万円、2・3学年時が約40万円ずつの計173万円ほどです。

この中には制服代や模試代なども含まれます。

生徒によっては別に教材費等が必要になる場合もあります。

他には高2の3月に行くリフレッシュツアー(修学旅行のようなもの)の費用が約8万円あります。

リフレッシュツアーの行き先は3パターンあり、生徒が自由に選択できます。

参加しないという選択肢も可能です。

大会の近い駅伝部やその間も勉強を頑張りたいという生徒は参加せずに学校に残ります。

この場合は費用の8万円は不要です。

 

 

Q:以前よりも校風が厳しくなくなったという声も聞きますが、実際はいかがでしょうか?

A:以前は無理矢理机に座らせて勉強をやらせるようなところもありましたが、校長が代わってから生徒の自主性を重んじるようになりました。

そのためか前よりも厳しくなくなったという意見を耳にすることはあります。

がんじがらめに勉強をさせるやり方は、生徒の学力向上面でどうしても限界があります。

ある程度までは確かに伸びますが、それ以上突き抜けて伸びません。

生徒の自主性を重んじ、自ら伸びていく環境づくりをすることで、生徒はどこまでも伸びていく、そう考えています。

 

 

Q:高校受験生についてですが、どんな生徒さんに来てほしいですか。

A:中学内容の勉強の基本をしっかりと身につけてきてほしいです。

「基本を身につける」とは、「自分の口で人に教えられる」ということです。

また、高校はこれから先の夢や目標に向かって大きく成長するところ。

大雑把でもいいので大志や夢を持って高校選択をしてほしいと思います。

貴重な青春時代、大きく羽ばたいてほしいと思います。

 

 

【まとめ】
東京大学に過去5年間で7名合格の実績はさすがです。

また、全体の学力を伸ばすためとは言え、これまでの指導方針を切り替えるのはなかなか勇気が要ることだと思います。

これも長い間生徒さん達と真剣に向き合ってきたからこそできる決断なのではないかと感じました。

伊賀先生、お忙しい中ありがとうございました!

佐久長聖高校公式サイト:http://www.chosei-sj.ac.jp/

 

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