卒業生x校舎長対談 卒業生x校舎長対談

小学校、中学校と同じ学校へ通い、新潟県立新潟高等学校(以下、新潟高校)に合格した南さんと石川さん。友だちではあるものの、いつも一緒というわけではなく、お互い独立独歩の関係です。しかし将来の夢はふたりとも薬剤師と、同じ道を目指しています。

途中、点数が伸び悩むなどのスランプはありながらも、模試の判定はS。それぞれ、理数科と普通科に合格しました。新潟県内随一の進学校ゆえ「周りがすごすぎる」と口を揃えますが、3年後の薬学部合格を目指した道のりはすでにはじまっています。校舎長の石田剛志先生と3人で、高校受験を振り返りました。

南さんのデータ

●出身校/新潟市立木戸中学校 ●これからの目標/薬剤師

小5・2月

まつがく新潟木戸校に入る。算数と中学英語ではじめる。この頃から新潟高校志望

小6・5月

小学校内容を終え、中学内容をatama+で進める

11月

小学生テストを受験し、良い成績をおさめるが全国レベルを知る

3月

春期講習は数学は中1内容終了、英語は中学文法を終了を目標として達成する

中1・5月

薬剤師を将来の夢と考えるようになる

2月

最初の定期テストで学年3位に

中2・10月

英語は高校内容に入る

11月

atama+は理科・社会も加えて4教科で進める

2月

初めて学年1位になり、ここからずっと1位をキープ

中3・5月

数学も高校内容に入る

9月

新潟県統一模試で初めて新潟高校S判定に。理数科を目標にし始める

12月

統一模試の点数が伸び悩む。atama+に加えてまつがくにある受験用教材にも着手

1月

模試の点数が回復する

3月

新潟高校理数科に合格

高1

東北大学薬学部を目指して高校の予習を進める

石川さんのデータ

●出身校/新潟市立木戸中学校 ●これからの目標/薬剤師

中3・7月

夏期講習を経て入塾。この時の志望校は新潟南高校

8月

まつがくの模試の結果から、志望校を新潟高校に変える

9月

初めての新潟県統一模試で380点

10月

内申点に関わる最後の定期テストで487点。学年順位は2位

11月

苦手な数学で苦戦

12月

模試で思うような点が取れない。atama+に加えてまつがくにある受験用教材にも着手

1月

統一模試で自己ベストの402点。新潟高校普通科に出願を決める

2月

私立新潟明訓高校に合格

3月

新潟高校普通科に合格

高1

東北大学薬学部を目指して高校の予習を進める

1.より高みをめざして

小1からの友だちは中学でライバルに?

石田

南さんは小5の時にまつがくに入りました。チラシを見て入られたそうですが、どうして塾に入ろうと思ったんですか?

小学校の時に、もっと勉強をしたいと思ったのがきっかけです。まつがくは家から近くて、個別指導だったのが決め手になりました。

石田

ちょうどatama+が導入された頃でしたね。石川さんは中3の夏休みに入りました。

石川

周りの人がみんな塾に入っていたので、自分も入ろうと思って探しました。母がまつがくを見つけてきて、AIが分析してくれるのがいいなと思いました。

石田

おふたりは、いつからお友だちなんですか?

南・石川

小1からです。学童が一緒だったんです。

石田

おふたりとも勉強がよくできて、中学では学年1位、2位を争う感じだったようですが、実はひそかにライバルだったんでしょうか。

同じクラスになったことはないので、そういう感じではなかったです。

石川

南さんがほとんど1位です。

いえいえ。

石田

最初はみらいさんのほうが、成績が良かったと聞いています。ふたりとも、塾の中ではあんまり仲良しなところを見せてくれないので、今回の座談会の前にも何度か「友だちだよね?」と確認しました(笑)。

予習ペースで高校受験に備える

石田

南さんは入塾当初から“ケンタカ”(新潟高校)を目指していて、小6で中学の内容に入っていました。小学生の時点ですから、どこまで本気かはわからなかったんですが、見合う実力は持っているので、できることはどんどん取り組んでもらっていました。当時から、得意な教科と苦手な教科はありましたか?

数学が得意で、社会と国語が苦手です。英語は得意だと思っていたんですが、(高校受験の)最後のほうはがヤバすぎて。

石田

そうでもないですよ(笑)。

いえいえ……。でも、ずっと予習ペースでは来ていました。受験期に入っても、土曜日は高校受験用の授業を受けつつ、それ以外は高校の予習をしていました。

石田

南さん、自分で他の県の高校入試問題を解いていましたよね。石川さんは中3の夏期講習から入って、まつがくで受けた模試で志望校のレベルを上げることになりました。

石川

新潟高校のオープンスクールに行った時に、学校の雰囲気がよくて行きたいなと思っていました。

石田

苦手なところはあったけれど、そこを補強すればポテンシャルは十分でした。まずは復習をやって基礎固めをしようということで、atama+で英語・国語・数学を進めてもらいました。

石川

もう夏休みだったので、受験のための対策も並行してやっていました。私は数学が苦手で、社会と国語は数学より得意です。

石田

そこは真逆ですね。

2.入学後を見据えた受験勉強

年末のスランプ期の乗り越え方

石田

模試の判定も良くて、順調に受験勉強を進めてくれていたのですが、12月にふたりともスランプのような状態になりました。南さんは統一模試の点数が伸び悩み、石川さんも思うように点が取れなくて気持ちが折れそうになっていたこともありました。

どんな感じだったっけ?

石川

あんまり覚えていないかな。

石田

石川さんは苦手な数学で苦戦していました。でも、難しい問題よりも基礎的な計算問題を落とすことが多かったですね。

石川

難しい問題もできなくて、さらに基礎問題を落としてしまうと、すごく点を下げてしまうんです。それで毎日、まつがくで時間を測って計算練習をやっていました。

石田

南さんは9月の段階で、模試で新潟高校はS判定が出ていたんですよね。ただそれは普通科での判定だったから、より偏差値の高い理数科となると、たしかに“伸び悩み”だったかもしれません。

最初は、入れたとしてもその後苦労しそうと思って、石田先生から理数科を提案されても半信半疑で。模試で安定してSやA判定が取れるようになって、いけるかもしれないと思うようになりました。

石田

私は、その時期のおふたりを、そこまで心配して見ていたわけではないんです。志望校を変える選択肢はなくて、むしろ合格の先、入学後に困らないようにしたいという視点で見ていました。新潟高校は1回の試験で普通科と理数科の両方に出願できるので、その点はよかったですね。おふたりは、ほぼ毎日まつがくに来てくれていましたよね。家でも勉強していたでしょうし、息抜きはどうしていましたか?

学校が息抜きになっていました。

石川

友だちと会うことでほっとしていました。

直前まで苦手の克服のために粘る

石田

年が明けてスランプ状態から抜けていきました。ふたりとも、atama+以外に過去問などをどんどん進めてもらったのがよかったのだと思います。石川さんは私立の明訓高校も併願しました。

石川

明訓は国語・数学・英語の3教科受験だったので、重点的にやっていました。でもそれで、理科と社会の学習時間が減ってしまって、模試でも点数を下げてしまいました。

石田

それでも統一模試ではS判定ですから。

石川

S判定はこの時期に初めて出て、ほっとしたのを覚えています。

石田

そういえば石川さん、比較的得意な国語で記述問題に少し苦労していましたよね。

石川

文の中から探してくる問題や、それをうまく入れて答えを組み立てる問題も難しかったです。母が、接続語とかに印をつけて読む方法を紹介している動画を見つけてきてくれたんです。受験の直前くらいだったかな。それを取り入れて、本番でもその方法で問題を解きました。

石田

お母さん、グッジョブですねぇ。直前でも、よりよい方法を粘って取り入れたのはすごいですよ。南さんは、国語の苦手なところはどんな風に対策していましたか。

漢字は練習しまくって、古文は問題を解きまくっていました。特に古文は、問題によってわかるものとわからないものの差が大きくて、古文単語や有名なものを覚えるようにしていました。

石田

受験当日はどうでしたか?

石川

全体的に今年の入試問題はわりとやさしかったので、助かりました。

私は難しすぎて、絶対落ちたと思いました。特に数学と英語です。

石田

真逆の感想ですね。私も当時、南さんが「全然できませんでした」と言い始めた時は心配になりました。でも、さっきの「英語がヤバかった」の話のように、慎重に捉えるのが南さんの特徴かなとも思います。自己採点でもボーダーを超えていないと言っていましたが、実際は合格していますから、おそらく記述問題を厳しめに自己採点していたんじゃないかなと思います。合格発表の日はどんな感じでしたか?

石川

緊張しました。発表はネットでも現地でも見られるので、私は現地に行きました。

私はネットで見ようと思っていたんですが、母が先に見てしまって。「受かってたよ!」って(笑)。

3. 3年後も夢を叶えるために

お互い違うきっかけから薬剤師を目指す

石田

将来の夢は、おふたりとも薬剤師ですね。いつ頃から意識しはじめたんですか?

小6か中1の時からです。友だちのお母さんがきっかけでした。

石田

それは知らなかった!

友だちのお母さんが勤めている薬局に行って、働いている姿を見て憧れました。

石田

石川さんは、もともと医療系の仕事に興味があったようですね。

石川

母が看護師だったので。薬剤師を意識しはじめたのはわりと最近のことです。

石田

お互い、薬剤師を目指していることは知っていたんですか?

最近知りました。

石田

そうだったんですね。おふたりには、私から東北大学薬学部を提案しています。そのために、高校からのatama+は、南さんは理科・社会から物理・化学に切り替えて、石川さんは国語から物理に切り替えて進めてもらっています。

石川

物理は難しいです。

石田

そうですよね。授業はどうですか?

石川

大変です。思っていたよりも、周りの人たちがすごくできるので。

理数科の同級生はバケモノ級というか、規格外です。ふつうの会話で首都当てゲームをしていて、何を言っているのかさっぱりわからない……。

石川

まつがくでの勉強はまだなんとか予習ペースで進んでいますが、そのうち追いつかれるかも。

周りのすごさに委縮せず自分を磨いてほしい

石田

これから高校受験という後輩たちに伝えられそうなことはありますか?

石川

時間の使い方がとても大事なので、早いうちからきちんと集中して勉強できるようにしておくといいと思います。あと、内申点は大事です。本番は問題がやさしかったと言ったんですが、楽々点を取れたわけではなかったので、内申点が合格の助けになったと感じました。

友だちと遊ぶのはほどほどに。私は、クリスマスやお祭りの遊びの誘いを断っていました。

石田

鋼のハートで断ったんですね。高校受験は、そこがゴールと思っているとその先が見えてこないんですよね。ふたりには夢を実現させるためには、予習をどんどん進めていく必要があるということを意識してお伝えしています。南さんも石川さんも周りがすごいと言っていましたけど、私もケンタカ出身なのでよくわかります。でもそこにとらわれず、自分ができることをしっかり磨いてほしいですね。

石川

ケンタカの先輩が先生なので心強いです!

石田

何かと縁があるおふたりが3年後に夢を叶えられるよう、一緒にがんばっていきましょう!

取材・文/くりもときょうこ