卒業生x校舎長対談 卒業生x校舎長対談

横山颯来さんは、中2の冬にまつがく須坂駅前校に入ります。科目による勉強量の偏り、思い込みによる苦手意識といった弱点を、まつがくでの勉強で克服していきました。

併願もいらないほどの合格圏内の高校を志望していましたが、直前でより高い目標を目指すことに。コツコツ努力した結果は実を結び、長野高校に合格しました。須坂駅前校の波母山敏先生と、横山さんの高校受験を振り返りました。

横山さんのデータ

●出身校/須坂市立墨坂中学校

中2・12月

冬期講習会の直前に入塾。1回80分、週4日のペースで通う

1月

社会が得意科目であることを自覚。英・数は3学期範囲をatama+で先取り学習する

3月

atama+の数学と英語、中1・2の範囲をコンプリートすることを目標にする

中3・5月

上記目標をほぼ達成

6月

志望校を屋代高校とする

7月

土曜日の受験対策トレーニングにも参加。社会が10位以内(60点満点中50点台)の順位に

8月

夏休み中に、atama+の英・数、現行範囲をほぼ終了

9月

学校の副教材「ワークブック」と、atama+のレベル3(最高難易度)に挑戦

11月

平日週5日に増やし、土曜日も入れて週6に

1月

atama+の理科、レベル2をコンプリート

2月

併願の私立文化学園長野高等学校に合格。公立入試直前に、志望校を須坂高校から長野高校へ変更

3月

長野高校に合格

高1・現在

卓球部の活動を行いつつ、まつがくに週4日通う

1. 中2・11月の期末テストで焦る

苦手意識と実際のズレをうめる

波母山

颯来くんは、中2の冬期講習直前に入塾してくれました。

横山

11月の期末テストがよくなくて……。全体としては8割、400点取れていたんですが、英語と数学がそれぞれ10点下がっていました。

波母山

何か思い当たることはあったんですか?

横山

独習だとどうしても、得意科目は積極的にやるけれど、苦手科目はおろそかになってしまうからじゃないかなと思います。それで、塾に通うことを考えました。3つの個別指導塾を体験して、駅近で通いやすかったのと、雰囲気が明るかったので、まつがくに決めました。

波母山

6回までできる無料体験をすべて体験したところで僕が初めて面談して、受け答えや考え方から、とても利発な生徒さんだなと感じました。通塾は、1回80分を週4回からはじめてもらって。最初は社会と数学に苦手意識があると言っていましたね。

横山

量をやっているとそれなりに間違う回数も出てくるので、苦手だと思い込んでしまっていたんだと思います。

波母山

実際に問題を解いてもらうと、サクサク解けていたよね。理解はできていると感じていました。得意教科と苦手教科の勉強量の偏りもあるだろうし、自分の中のある種の思い込みもあったかもしれないですね。

横山

3月からは、受験を迎えるにあたって、atama+の英・数の中1から中2の範囲をコンプリートしようと先生と話をしました。

波母山

英語と数学は積み重ねがものを言うので、どうしても時間がかかります。勉強したことの成果が出るまで最低半年は必要かな。あとは、中2までの復習はできれば中2のうちに済ませておきたいということもありました。中3になったからといって受験勉強だけに時間を使えるわけじゃなくて、中3範囲の勉強もしなければならないですから。とはいえ、まつがくに入って勉強量が増えたでしょうから、自分から望んだこととはいえ、戸惑いなどはなかったですか?

横山

しっかりやらないといけないことが分かったので、むしろ安心感がありました。

夏休みのがんばり

波母山

颯来くんは、中高生の硬式テニスのクラブチーム(社会体育)に入っていましたよね。テニスと勉強の兼ね合いはどうでしたか?

横山

テニスは2年生まで週5だったのを、中3になったら土日の週2回に変えました。だから、テニスが勉強のいい息抜きになっていました。

波母山

中3の5月には、atama+の数学はレベル2までほぼ終わっていましたね。けっこう早いペースだと思って見ていました。6月に、志望校を屋代高校にしたいという話が出ていましたね。

横山

学校の進路指導で、高校について調べてみようという時間があったんです。そこで初めて屋代高校の名前を知って、見学にも行きました。勉強にも行事にも力を入れていて充実しているところがよかったです。

波母山

7月からは、土曜日の受験対策トレーニングにも参加してもらいました。これは、毎週5教科を試験形式で解いてもらって、その日のうちにやり直し講座まで完結するというものです。積み重ねてきた学習をアウトプットする練習ですね。はじめてほどなくして、社会で1桁台の順位を出していて、社会に関してはほぼ仕上がっている感じでした。

横山

日本史が好きなのが大きかったかもしれません。

波母山

8月にはatama+の英・数が、現行範囲、つまりこの時点までに習った範囲を完了していました。ペース的には、「こちらの思惑通り」だなと。着々と終わらせているので、自信も芽生えたでしょうし、やり切り感もあったんじゃないかなと思っていましたが。

横山

学力がしっかり積み上がっている手ごたえがありました。

2. 学力を着実に積み上げる

テストが難しくなっている?

横山

ただ、中3は定期テストでなかなか400点以上取れなくて。400点を欠けるくらいで、安定はしていたのですが。

波母山

長野県の高校入試は理科が難しいという特徴があって、定期テストもそこに合わせたレベルになっています。颯来くんは理科がすごく得意というわけではなかったので、そこで点数を取れなかったということはありますね。得意科目はしっかり点数が取れていました。

中3は全範囲から出題されますから、400点を超えるのが難しくなるんですよね。だから、中3になったら点数より偏差値や学年順位で見たほうが、自分のいる位置がより正確に分かると思います。

横山

そうなんですね。

波母山

長野県の公立高校入試問題は、ここ数年難しくなっているということもあります。中3まで400点以上取れていた生徒が、中3で点数が下がってしまって、こんな点数で高校に行けるのかと不安になってしまうというパターンもありますよ。

横山

たしかに、自分よりもできていた人が、中3になって自分より下の成績になっていたことがありました。

11月から週6に

横山

11月から、僕の希望で平日は週5にしてもらいました。受験が近づいてきたのと、同じ頃、英語の成績が落ちて少しスランプのような状態になっていたのもあります。それで、勉強量を増やそうと思いました。

波母山

スランプで落ち込むんじゃなくて、「よし、勉強時間を増やそう!」というのは、ガッツあるなぁ。

横山

僕は地道にやっていくタイプだという自覚があったので。

波母山

12月から過去問をはじめてもらいました。

横山

5年分、全部満点を取れるまでやりました。年によっては、4~5回繰り返してやりました。

波母山

そこまでやる人は、なかなかいないですよ。

3. 直前のジャンプアップ

もうちょっとがんばってみたい

波母山

2月に、併願の私立文化学園長野高校に合格しました。

横山

受験科目が5教科だったのと、見学に行って好印象があったので、文化学園に決めました。長野日本大学高校も検討していたんですが、国・数・英のみで、得意の社会が使えなかったんです。

波母山

屋代高校もそうだったけど、ちゃんと見学に足を運んでいますね。志望校は、6月の段階では屋代高校の名前が挙がっていたけれど、やはり通学が大変ということで、須坂高校に変えていました。そして本番直前、さらに長野高校に変更しました。

横山

私立合格という安心材料も背中を押してくれて、もうちょっとがんばってみたいという気持ちになりました。倍率も、前年の長野高校はものすごく高かったんですが、今年は落ち着いていた。これは行くしかないなと思いました。とはいえ、無理筋まではいかないですけど、かなり厳しかったとは思います。

波母山

須坂市から長野高校に入るのは、学年1,2位くらいのレベルですからね。私としては、最終的には本人の意思ですから最大限尊重します。颯来くんはトップ校を狙える能力を秘めた生徒だと見ていましたし、併願も合格していたので、無謀な挑戦とまでは言えない。私も、これは行くしかないでしょうと。

横山

親からも、「せっかく併願までしたんだから、チャレンジしてみたら」と言われていました。文化学園の特待生制度は入試の点数によって、授業料が全額支給される1種と、半額支給される2種があります。僕は1種に該当していたこともあって、「(授業料のことも)心配しなくていいから」と。

波母山

親御さんも、長野高校へのチャレンジを後押ししてくれましたよね。受験期を通していろんな人が支えになってくれたと思いますが、一番支えになってくれたのはやはり親御さんですか?

横山

いちばんは両親ですね。最後のほうは週7で通っていて……。

波母山

2月だね。

横山

21時過ぎになっても毎日、文句も言わずに送迎してくれて。それがもう、何よりありがたかったです。両親は、僕の勉強したい気持ちにも理解がありました。

波母山

そして迎えた受験本番ですが、手ごたえは自己採点して微妙だなという感じでしたね。颯来くんは確固たる意志で受験に臨んだので、私はそんなに心配していませんでした。当日、体調不良や何らかのトラブルなどで不合格になってしまう人は一定数います。何事もなく受験を終えられることは当たり前ではなくて、颯来くんはそこを通過できたわけですから、きっと大丈夫だろうと。

勉強は大変だけど充実しています

波母山

高校では卓球部に入って、勉強も含めて忙しくしていますね。

横山

まつがくにも、週4回通っています。忙しくて、時間は少し短めなのですが。受験が終わってから高校の先取り学習は始めていたんですが、正直かなり苦しいです。周りは頭のいい人たちばかりで、中学内容の完成度がぜんぜん違うと感じます。ずっと前から長野高校を目指してきていた人も多いので、そういう人たちと競えるようになるには、まだまだですね。

波母山

入れたということは、その高校の授業にじゅうぶんついていけるということです。颯来くんの持ち味のコツコツ続けていく力が、高校でも物を言いますよ。

横山

それがぜんぜん及ばないレベルです……。上には上がいますね。でも、高校生活自体はとても充実しています! 文化祭も中学とは規模がぜんぜん違っていて驚きました。

受験を経験して思うのは、受かるために必要なことは、もちろん学力もありますけど、「どれだけその高校に行きたいか」と、「そのための努力ができるか」が一番かなと思います。僕は直前で変えましたけど、早いうちに志望校を固めて、それに向けて努力ができるといいんじゃないかなと思います。

波母山

比較するとキリがないので、他者は他者、自分は自分と考えて、コツコツ努力できるという自己認識を大事にしてほしいですね。続けて行けば、必ず実を結びますから。将来の夢はまだ決まっていないんだよね。

横山

はい。高校の間に見えてきたらと思います。

波母山

これからもがんばっていきましょう!