卒業生x校舎長対談 卒業生x校舎長対談

高校受験で燃え尽きて勉強が嫌いになっていたI・Kさんは、このままでは大学受験が厳しいと、高2の5月にまつがく小諸駅前校へ入りました。数学への強い苦手意識とプレッシャーに弱い課題を抱えつつ、自分の進みたい道を模索します。国公立志向の強い進学校の中で自分の得意を活かしきる選択をして、首都圏の上位私立大で6つの合格を達成しました。I・Kさんを「愛すべきキャラ」と評する校舎長の金井淳先生と、合格までの決して平坦ではない道のりを振り返りました。

I・Kさんのデータ

●出身校/長野県上田高等学校 ●将来の夢/未定

高2 5月

まつがく小諸駅前校に入塾
当初の将来の夢は主に「マーケティング系」「仕事で世界をまわりたい」
志望校は東京都立大、埼玉大、成城大、獨協大など、いずれも経営系

 6月

英語・国語、数学・社会、理科、情報の順番で優先順位をつけ学習に取り組むことに
学校の授業の進みが速いので予習サイクルを意識する

 7月

駿台atama+学力判定テスト開始
隔月で受験し、信州大学、埼玉大学レベルの国公立グループ4がA判定、東京都立大レベルのグループ3がB判定
この頃、立教大学を見学する

 9月

高3のコース選択は文系に決める

 12月

atama+高校英語の英文法・語法の達成率が100%に

 1月

共通テストチャレンジ模試で英語R59点、英語L50点、国語71点。解くスピードが課題に
紙の長文問題集を併用した学習を開始

高3 6月

毎週土曜日の大学受験対策トレーニングを開始
志望校を上位私立校に変更し、科目を英語・国語・世界史に絞る
ここから年末まで、共通テスト模試、過去問、予想問題を計10回以上行う
私立過去問も並行

 9月

学校の共通テスト模試で中央大学C判定、東洋大学A判定
テスト後は振り返りを行い、テスト中の時間配分、解く順番等を都度調整
参考書の選定もこまめに見直す

 11月

三者懇談で具体的な出願先を決定
中央大学の過去問で合格ラインを超えるようになる

 12月

共通テスト予想問題5回の得点率推移は60%→62%→53%→63%→77%
共通テスト過去問は得点率84%

 1月

共通テスト本番の結果は英語R87点、英語L74点、国語157点、世界史69点

 2月

私立大学の一般入試で7学部、共通テスト利用で2学部受験し6つ合格(立教大、中央大、東洋大、専修大)
それに伴い国公立大学は受験せず
最終的に立教大学観光学部への進学を決める

1 なかなか勉強に身が入らない

課題は数学の苦手意識とメンタル面

金井

Kさんは、高2の5月にお母様と一緒に小諸駅前校へ直接来てくださいました。その時のことは今でも覚えています。

まつがくへ入ろうと思ったきっかけを改めて教えてもらえますか。

Kさん

高校1年生の頃はまったく勉強してなくて、テストの順位も本当に下のほうで。このままだと大学受験が怪しいと、母と相談して塾に入ることにしました。

中学の時から勉強が好きではなくて、高校受験も…そこまでがんばった実感はなかったんですが、燃え尽きたようになっていました。高校に入ってもあまり楽しいと思えなくて、勉強にも身が入らないという状態でした。

金井

まつがくへ入塾した決め手は何だった?

Kさん

家庭教師か個別指導がよかったので、自分の好きなタイミングで進められるまつがくは魅力的でした。

毎日来られるのも、勉強の習慣が身につきやすくなっていいなと思いました。

金井

入塾時点での将来の夢は「研究者、公認心理士、マーケティング系など」と多岐にわたっていて、好奇心が結構旺盛な印象でした。「仕事で世界をまわりたい」という話もしていたね。

課題は数学の苦手意識とメンタル面で、他の教科はがんばっているけれど、数学と物理だけ極端に低くて。お母様の最初のご希望も、数学をなんとかしたいということでした。

メンタル面では、プレッシャーがかかるとすぐ病んでしまうところがあって…。Kさん、「それは違うよ!」というところがあったら言ってね(笑)

Kさん

はい(笑)。数学は中3から苦手だと感じるようになりました。高1からついていけなくなって、高2で先生が変わってからどんどん苦手が加速していきました。

金井

上田高校は地域トップ校で授業の進度がとても速いので、とにかく予習をして、授業自体を復習にする必要があります。

Kさん

数学は本当に進み方が速くて、予習サイクルをつくるのが難しかったです。

金井

いちばん最初に予習サイクルができたのは国語でした。次に生物基礎、そして英語。英語は最初から比較的順調でした。

高2の12月中にはatama+の英語の単元を全て合格させる約束をしたんだけども、ちゃんと達成してくれました。まつがくへも毎日のように来てくれていて。Kさんは覚えてる?

Kさん

母から「行ってきなさい」と言われて、半強制的にほぼ毎日行っていました(笑)

金井

まつがくは定額通い放題で、通えば通うほどお得だし、何より学習習慣がつくからね。

高2時点の成績なら夢のまた夢

金井

次は志望校について振り返ってみましょう。

Kさん

どの大学へ行きたいかはあまりはっきりしていなくて。中学の時に先生に国公立を勧められたから国公立、と何となく思っていました。

金井

上田高校へ合格できる学力があって、特に志望校が決まっていなければまずはそういう話になるよね。

最初の頃の記録だと、東京都立大、埼玉大、成城大、獨協大あたりの、いずれも経営系学部の名前が挙がっていました。

その後、高2の9月頃に、高3からのコース選択について話し合ったね。

Kさん

この頃に私立文系と決めました。

金井

そして高2の1月にはその年の共通テストと同じ問題を解く模試を受けました。この時はどんな感想だったかな?

Kさん

すみません、あまり記憶に残っていなくて…。

金井

そっか(笑)

この時、英語のリーディングが時間内に解き終わらない課題が浮上しました。全部で8問のところ、6問で時間切れになってしまって。

Kさん

はい、思い出しました。

金井

出来自体は全然悪くなかったんですが、とにかくスピードが課題でした。共通テストの英語リーディングは総語数が5,600語以上。それを80分で解かなければいけないので。

志望校は、この頃から東京の私立上位校、いわゆるMARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)を意識しました。

高2の夏頃、たしか立教大学の見学に行ってたよね。キャンパスの雰囲気がよかったと話してくれたのを覚えてます。

Kさん

当時、立教大は本気で目指していたわけではなくて、見学は明治大学や東洋大学がメインでした。

家に帰る途中、立教大学の池袋キャンパスに立ち寄って、外から見て警備員の方に資料をもらって。母と「今の成績だったら行けるわけないよね」と話して帰りました。

2 私立上位校に舵を切る

がんばればMARCHに手が届くかもしれない

Kさん

立教大学を考えはじめたのは、母が協力的で大学をいろいろ調べてくれたこともきっかけです。

私の当時の学力で行けそうなレベルは“日東駒専”(日本大学、東洋大学、駒沢大学、専修大学)だったので、オープンキャンパスもそこを中心に参加していました。

金井

私は、KさんはMARCHを狙えると思ってたよ。明治大はMARCH群の中で頭ひとつ抜けているのでもしかしたら難しいかもしれないけど、その他は充分可能性があるだろうと。

Kさんは、成果が出るまで時間のかかる国語と英語が強かったからね。社会は比較的短期間で仕上げやすいのであまり心配していませんでした。

数学をやらなくてよくなって、気持ちは楽になったかな?

Kさん

高校の三者面談で先生から「上位の私立大は3教科がすごくできないと入れないから国公立より難しい」と言われて不安になったりしていたので、決断するのはなかなか難しかったです。

でも決断したら気が楽になりました。ただ私立は授業料が高いので、その後も少し悩みました。改めて家族に相談したら「いいよ」と言ってくれて、そこでまた心が軽くなりました。

金井

学校の先生がおっしゃったことも事実ではあって。そもそも大学受験は全国の学生がライバルになりますが、その中でもMARCHは地元、関東圏の優秀な生徒たちが多いわけです。そうすると文系3教科はほぼ満点レベルという子たちがゴロゴロいるんですよ。

国公立は受験科目は増えますが、その分、必要な得点は私立よりは抑えめになるので、まずは国公立を勧めることが多いです。授業料も私立より抑えられますし。

ですので、第一志望を上位私立大にしたら、中途半端はダメで、受験科目だけに振り切る必要があります。Kさんが高2の夏に決断したのはいいタイミングだった思いますよ。

例えば国立を本命にしたままで、併願で共通テスト利用型入試でMARCHへ合格しようと思ったら、得点率8割以上が必要で、かなりハードルが上がります。

Kさん

数学をやる必要がなくなったかわりに、すぐに英語や国語をがんばったかというとそうでもなくて。意識してがんばり始めたのは高3の6月頃からです。英検対策も兼ねて、まずは学校の単語帳を見始めて。

金井

でもリスニングは早い時期から形になってたよね。

Kさん

多少意味がわからなくてもイメージで補っていました。中学の時から勘で解いていたところがあって、「勘に頼るな」とよく言われていました。それが高2まで続いていたんだと思います。

金井

間違っている英文を読むと気持ち悪く感じるというか、違和感がある感じかな?

Kさん

そういう感じです。

金井

それはもしかしたら勘とはちょっと違うかな。Kさんは普段から正しい英文にたくさん触れているから、感覚的に間違いにすぐ気づけるんだと思うよ。

まつがくでは英単語だけでなく、同時に共通テスト過去問演習と予想問題を合わせて10回以上行って、私立の過去問もやって、がんばりました。社会は世界史を選択したね。

Kさん

日本史は漢字が多くて苦手で(笑)。世界史は1年生の時の先生の授業が楽しくて好きになりました。

夏からのがんばりが12月に結実する

金井

高3の6月から始めた共通テスト予想問題の点数も、回を重ねるごとに上がっていきました。特に最後の方はグッと上がって得点率が7割を超えて、直前にはしっかり仕上がっていたね。

Kさん

9月頃から世界史を詰め込みました。見て覚える暗記系は寝っ転がっていてもできるから、リラックスしてやっていました。

金井

成績を順調に上げていたのはデータでも明白でしたよ。国語は現代文も古文も漢文もバランスよく取れてた。

ただ、例えば学校の模試が重なったりすると如実に集中力が下がってたよね(笑)

それでも、がんばりが足りないとか、やっていないという感じはなかったかな。

11月に具体的な出願先を決める時は、体力やメンタル面を考慮しながら考えたね。

Kさん

はい。この時、それまでずっと考えていた立教大学の経営学部はやめたいという話もしました。

金井

プレゼンの授業があるのが嫌だという理由で。

Kさん

大学のパンフレットに書いてあって。もともと苦手意識はそんなになかったんですが、高3の英会話の授業で毎回プレゼンがあって、嫌になってしまったんですよね。それで文学部と観光学部に絞ることにしました。

金井

私としては、年に数回のことだし、それだけが理由なのはもったいないな…とは正直思いましたが、実際に通うのはKさんなので、気持ちを尊重しました。

その後、12月頃までに本当に成績がグッと上がって。Kさんも手ごたえを感じていたんじゃない?

Kさん

感じていましたね。

英単語はコツコツやったおかげで共通テストの長文が読めるようになりました。

国語は10~11月に古典単語帳を取り組んだらわかるようになってきました。

世界史は年号の並び替えが課題だったので10月から大量に覚えたら、12月には30~40点から80点近くまで上がり、さらにがんばったら9割取れるようになりました。

そんな感じで、9月から年末にかけては、自分の苦手なところをがんばっていました。

3 謎の自信と不安のジェットコースター

命を削る思いで入試ラッシュに挑む

金井

世界史はほぼダブルスコアの勢いで上がっています。

ただ、その後の共通テスト本番では時間配分がうまくいかなくて。

Kさん

世界史は過去問と形式がガラッと変わっていたんです。

過去問ではパッと見てパッと解ける並び替えや四択だったのが、本番では図や文章から読み取る問題が多くなっていて、時間がかかってしまいました。過去問は30分くらいで解けていたので大誤算でした。

あと、緊張で慎重になりすぎたこともあります。後で見直したら解けたはずの問題が5問くらいありました。

金井

5問は大きいね。それでも69点取れていたから持ちこたえたとは思います。でもだいぶ落ち込んで。

Kさん

秋頃までは謎の自信があって、絶対受かると思っていました。

その後に一般入試の過去問を解いたら結構難しくて、これは共通テストが取れないと後がないんじゃないか…と自信がなくなっていたところに、共通テスト形式で点が取れるようになって、「いけるかも!」と再び自信が浮上したタイミングで本番を迎えて。

それが世界史でコケてしまって…。一般入試にあまり希望を持っていなかったので、気持ちの切り替えは時間がかかりました。本当に3日間くらい泣いていました。

金井

それでもまつがくには来てくれてたね。

Kさん

一般入試へ向けて、自信はなくてももうやるしかないと思って。でもメンタル的には最悪でした。

金井

それは見ていてもわかりました。MARCH以外の過去問をやりたがって、弱気になっているなと。

そしていよいよ2月の怒涛の入試ラッシュ。立教大学は3日間出願しました。

Kさん

はい。日によって問題の出題傾向が変わるので、何日か受けて、自分に合った問題が出れば受かる可能性が上がると思って。

でもメンタルはひどい状態でした。受験会場にはありえないくらい大勢の人がいて、しかもみんな単語帳が私よりはるかにボロボロだったので、無理だと思いました。手応えもゼロで…。終わった後は毎回落ち込んでいました。

体力面は、5日連続のホテル滞在でうまく眠れなくて、睡眠時間3時間で試験に行っていました。寿命を削りながら受けていました。

金井

それは辛かったね…。

でも結果は出願9つのうち6つ、立教大、中央大、東洋大、専修大へ合格。お見事でした。

実は私としては、東洋大の共通テスト利用型への合格が判明した時点で、この流れならMARCHも大丈夫だろうと思ってました。

その後、どの大学、学部に進学しようか一週間くらい悩んだね。最終的に立教大学の観光学部にした決め手は何だったかな?

Kさん

当初は中央大を目指していましたし、西洋史学も観光学も両方興味があったので悩みました。

ただ、受験の時に席が隣の人とありえないくらい近かったのと、西洋史学は2年生から1つのテーマだけを追求することに不安があって。

立教大の観光学部は科目の自由度が高くて歴史の科目も取れるので「こっちの方が自分にあってる」って思いました。

弱さを強みにする

金井

大学進学が決まった今、改めて、Kさんの将来の夢や目標は何かな?

Kさん

仕事としては特に決まっていません。大学での目標は、学部のプログラムにある、アメリカのディズニーワールドのインターンですね。それに行くのが今の目標です。

金井

いいですね。これから受験する後輩へのアドバイスもお願いできるかな。

Kさん

学校の先生も親もあまり期待していなかった中で、周りからどう言われても諦めないで、最後まで勉強し続けることがいちばん大事だと実感しました。

本当に自分が行きたいところに行くぞと気持ちを保って、最後までであきらめないようにしてください。

友だちと一緒に勉強してお互い高め合うことができたので、励まし合える友だちの存在も重要でした。できるならそういう友を持つようにしてください。

金井

Kさんの合格の決め手は、強みを最大限に活かした受験パターンの選択と、メンタルの弱さを強みにしたことだと思います。良くも悪くも臆病で繊細なところが今回は最終的にいい方向へ働いたんじゃないかな。

あと、確かに外から見てわかりやすく「やる気」を感じるタイプではないので誤解されやすいかもしれないけど、内面では色々考えていると思うし、何より感受性が強くて色々感じ取れるタイプだと思うので、そこをうまく活かしてこれから先もがんばってほしいです。Kさんは愛すべきキャラですから(笑)

Kさん

そうなんですか?

金井

うん、そういう弱さも含めて人間らしいというか。

プレゼンが嫌で経営学部はやめる、ってなった時は「おいおい、ずっとマーケティングがやりたかったんじゃないんか〜い!」って思ったけど(笑)

でもきちんと結果が出て本当によかった。これから先も、Kさんがどのような道を選んで進んでいくのか、楽しみにしています。