卒業生x校舎長対談 卒業生x校舎長対談

高校受験のために中2でまつがく小諸駅前校に入ったK. Y.さん。メンタルと体調の課題に悩まされながらも第一志望の高校に合格し、高校では弓道部で集中力と勝負強さを身につけます。同時に、都度訪れる大波小波を、小諸駅前校の校舎長・金井淳先生との二人三脚で乗り越えてきました。4年の積み重ねがすなわち、望む大人像への道のりだった――そんな受験期を語り合いました。

K. Y.さんのデータ

●出身校/小諸市立小諸東中学校 ●将来の夢/公認会計士

中2・2月

まつがく小諸駅前校に入塾。atama+で英語・数学を進める

中3・4月

テスト勉強のやり方を改善。この頃の将来の夢はIT、プログラミング系

7月

高校受験対策トレーニングを開始。毎週土曜日は5教科の入試過去問に取り組む。将来の夢として医師、薬剤師にも興味を持つ

1月

不安が大きくなり体調が悪い日が増える

2~3月

併願の佐久長聖高校(Ⅰ類)と第一志望の上田高校に合格し、高校内容の学習をスタートする

高1・4月

弓道部へ入部。2ヵ月に1回、駿台atama+学力判定テストを受ける。大学グループ判定では、旧帝国大レベルでA判定をキープ

12~1月

志望校として神戸大学工学部を意識しはじめる。文理選択は理系。共通テストチャレンジで得点率44.6%

高2・9月

高3時のコース選択について相談し、文系コースを選択。経済学部に進学して公認会計士を目指すことを新しい目標に

1月

共通テストチャレンジで得点率52.9%

高3・5月

毎週土曜日の大学受験対策トレーニングで、共通テストと私立大学過去問対策を並行して進める

8月

共通テスト演習は6教科で得点率60%。過去問を解いて振り返りをし、時間配分や問題を解く順番を調整

10月

志望校を私立のMARCH群に切り替え、英語・国語・社会に集中。模試は明治大学経営学部、明治大学商学部、中央大学商学部、横浜市立大学いずれもA判定。共通テスト演習の得点率は80%に

1月

共通テストは英語Rが97点、政治経済が88点

2月

複数の私立大学を受験し、本命の明治大学経営学部会計学科に合格

1. 不安を克服して高校合格

テスト勉強のやり方を理想に近づける

金井

Yくんとは中2からの付き合いですね。まずは入塾のきっかけから振り返りましょうか。

K. Y.

中3になる前に、高校受験に向けて近くの塾をいろいろ探す中にまつがくがありました。知り合いの人がすでに通っていたのと、先生とお話しさせてもらって雰囲気がいいなと思って決めました。

金井

atama+はどうでしたか?

K. Y.

今までやったことのないような教材で、個人に合わせてできていないところを遡って復習できるシステムは新しく感じましたね。

金井

最初は英語と数学を週2〜3日のペースで進めていました。入塾したのは4年前で、もう大昔のような気がしますね(笑)。Yくんは当初から力があるなという印象でした。当時のアンケートに「尊敬している人」として「自分にはできないことをしている人」として、お父様のことも挙げていたんだけど、憶えてるかな?

K. Y.

ええっ。

金井

4年前のアンケートが残ってるんですよ(笑)。

K. Y.

そうなんですね。父とはそこまで特別に仲がいいわけではないんですけど(笑)。

金井

中3になってから徐々にテスト勉強のやり方を変えていきました。それまでは出題範囲が出てからテスト勉強をしていたので、私が「テストの2週間前までに出題範囲の学習を1周終わらせるんだよ」と伝えたら驚いてたよね。

K. Y.

覚えてないです(笑)。

金井

最初は、塾に通う回数も学習量も、「そこまでやらなければいけないのか」という感じでした。今思えば、Yくんは自分なりにバランスを取っていたんじゃないかな。

K. Y.

これ以上やるとメンタルがやられるな、というバランスですね。

金井

中学生の時は精神的に線が細めだったので。体調も崩しがちでしたし。テスト勉強のやり方は理想とする形があるので、徐々にそちらへ寄せていきましょうというアドバイスはよくしていました。

K. Y.

その前は、そもそも勉強をあまりしていなかったんです。テスト前に少しがんばるくらいで。高校受験を通して勉強のやり方から教えてもらって、それは高校に入ってからも活かせたと思います。

中3の1月、疲れと体調不良がピークに

金井

高校は、最初から上田高校へ行きたい気持ちはあったんだっけ?

K. Y.

わりと早い段階で上田高校の名前は出ていて、中3の夏には決めていました。

金井

5~6回ある総合テストの点数も、上田高校合格の目安になる学年平均点プラス130点前後はコンスタントに超えていたので、私としては焦りはなかったです。それでも直前の1月は、疲れと悩みが出てきていたので、話をよく聞くようにしていました。

K. Y.

覚えています。

金井

先ほども少し触れましたが、高校受験までの間で唯一心配だったのが、メンタル面に伴う体調不良でした。今だから笑い話にできますけど、本当にすぐお腹が痛くなったり、わかりやすく顔色が悪くなったりしていて。その頃は、不安を抑え込むより吐き出してもらうために、とにかく話を聞くようにしていました。2月に佐久長聖に合格してようやく表情が和らいで。そのあと上田高校にも無事合格。本当にほっとしたでしょ。

K. Y.

やっと終わった、という感じでした。

2. 理系から文系へ

目標は公認会計士へ路線変更

金井

高校に入ってからは2ヵ月に1回、駿台atama+学力判定テストを受けてもらいました。最初は神戸大学を意識していたんですが、国公立大学グループ2(旧帝大レベル)でA判定だったこともありましたから、結構いい線を行っていました。受験期に入るまでは基本的に予習ペースも守れていて。上田高校はとにかく授業の進め方が速いから、復習メインだと絶対について行けなくなるんだよね。

K. Y.

追いつかれてしまって、特に数学はテスト前でようやく追いつくことも結構ありました。

金井

あと、上田高校の数学の授業はとても丁寧に予定が組まれていて、1ヵ月ごとにカレンダーが出るんです。この日は教科書のこのページからこのページ、という感じで。

K. Y.

その意味するところは「予習するべし」ですね。

金井

そう。学校の授業が復習になるように事前にある程度やっておいて、授業の中ではわからないところを解決してね、ということでしょう。このカレンダーがあったおかげで、先取りの準備がしやすかったよね。そういえば、指定校推薦や学校推薦の話は出なかったね。

K. Y.

高1の時から推薦はめんどくさいからいいやと思っていて。

金井

高3になって後悔はしなかった?

K. Y.

後悔したのは直前ぐらいですね。周りの人たちがだんだん推薦で決まっていって(笑)。でも人は人、自分は自分と思ってやっていました。

金井

覚悟が決まっていたよね。高2の9月に、高3のコース選択について話し合いました。物理は好きだけどちょっと伸び悩んでいる。逆に社会・国語・数学のほうが手応えありということで、当初の理系から理系寄りの文系にシフトしていきました。

K. Y.

国語が強かったので、だったら文系もありなのかなと思うようになりました。

金井

数学は国公立を目指すなら改めてのテコ入れが必要でした。高2の時点では国公立志望だったので。でもそのあとにYくんから経済学部や公認会計士というワードが出てきて。

K. Y.

文系の学部を全然知らなかったので調べて、会計士という職業があることをまず知って、難しい資格だけど自由度と収入が高いというのが魅力的に感じました。数学がネックだったので、結果的に高3になってから私大の経済学部を考えるようになりました。

金井

公認会計士の試験は2つあって、合格後は監査法人に就職します。日本の4大監査法人はすべて都内。しかも、関東圏では国公立で経済系が強いところが意外と少なくて。公認会計士を目指すことを考えると、MARCHのような東京の私立上位校に行くのがベターだと思います。

英語は真逆の出題傾向に苦戦

金井

高3の夏までは、週2~3回のペースで通塾していました。部活を引退した6月からは、毎日来ようねと言ってはいたんですが……Yくんとしては、まだいいだろうという感じだったかな。

K. Y.

そんな感じでした。部活も終わったし、夏休みからはがんばろう、みたいな。

金井

内心はヤキモキしていましたよ(笑)。MARCH系は受験科目こそ3科目で少ないですが、受験生の学力はすごく高くて、中高一貫校で中学生の時から高校の勉強をしているような人たちが集まります。しかも関東圏の受験生は私立志向が高め。「英国社だけは誰にも負けない!」みたいな猛者たちと戦うことになるので。

K. Y.

夏休みは毎日、まつがくの“開店”から“閉店”までいようと決めていました。

金井

一応共通テスト利用での出願も視野に入れて、明治大や中央大の過去問をメインでやりつつ、共テ対策は英語・国語・社会というバランスでやっていました。10月は模試の結果もよかったよね。

K. Y.

それで早稲田大学も挑戦してみようかなと僕が言い出して。

金井

試しに過去問を解いてみて。

K. Y.

でもやっぱり別格に難しかったです。

金井

そうだったね。でもそのくらいの心意気があったから、最終的に明治にも合格できたんじゃないかな。それはそれとして、私立の過去問の英語対策は結構苦労したよね。

K. Y.

今思うとシンプルに英単語をやっていなかったせいだと思います。

金井

決してやってなかった訳ではないと思うけど、振り返ってみれば、という感じだね。英単語テキストの選定については明治の出題傾向に合わせて結構話し合ったよね。

K. Y.

英単語だけでなく政治経済も参考書を都度調整してもらって。

金井

ちょこちょこ調整したね。今使っているものでいいか、それとも新しいものを試してみるか。

K. Y.

それがすごくありがたかったです。やっぱり自分の考えだけではわからないこともあるし、足りていないものを客観的に見てくれたので。そして、英語がようやく安定してきたのは秋頃……だったかな。

金井

同じ英語でも、共通テストの方は割と早い時期に安定していたんですよ。実際に本番も97点取れていましたし。上位私立大の英語、特に明治の英語は難しい。共テとは求められる英語の力が真逆で、共テは資料などを総合して答えを導き出す実用的な問題。文章量が多いという大変さはあるけれど、細かい文法の知識を求められる部分は意外と少ない。反対に、私立上位校は昔ながらの説明文を読んで穴埋めするような細かい文法的なところを求められるので、そのバランスがすごく難しかったね。

3. 自分が望む大人像に近づいて

MARCH受験らしからぬ潔い出願パターン

金井

そしていよいよ1月。共テ直前は「常にうっすら体調が悪い」と言ってはいたけども、高校受験の時と比べるとだいぶ落ち着いていたね。

K. Y.

先生は心配でしたか?

金井

言うほど心配はしていなかったよ。Yくんとは付き合いが長くて、その間の成長をずっと見てきたから。大学受験の時のYくんは、試験日から逆算して、じゃあこの日にこの過去問をやろうって自分で考えて理詰めでやっていて、すごく頼もしかったよ。出願パターンも必要最小限に絞り込んで、潔すぎるほどで。

K. Y.

明治大の商学部と経営学部、中央大の商学部は一般入試、あとは明治大の経営学部と日大の商学部を共テ利用で出願しました。明治大と中央大は会計士をたくさん輩出しているので、ここまで絞り込みました。

金井

MARCH群受験とは思えない潔さ(笑)。とはいえ、本当に考え抜いた合理的な組み合わせだったね。しかも、実施に受験してみたら、英語の出題傾向が共テ寄りに変わっていたという。

K. Y.

共テの勉強をがんばっておいてよかったです。

金井

当日、問題を見た時「よっしゃ」と思ったんじゃない?

K. Y.

マスクごしに、めっちゃニヤニヤしてました。手応えもありました。

金井

結果、本命の明治大学経営学部会計学科と、あとは共テ利用での日大、この2校に合格しました。

弓道が勝負強さといい仲間を与えてくれた

金井

高校受験と大学受験でメンタル面が別人のように変わったのは、弓道部で勝負強さや集中力が鍛えられたからじゃないかな。

K. Y.

僕もそう思います。本番で決めなきゃいけない弓道の性質は受験にも通じます。それに、弓道部はすごく楽しかったです。単純にうまく的に当たると気持ちいいのもありますし、仲間にも恵まれました。受験の時もお互いに励まし合える友だちがたくさんできました。

金井

上手に選んだね。大学に入って楽しみにしていることはありますか?

K. Y.

環境がガラッと変わるので、新しい友だちをつくりたいです。でもいちばんは、大学生のうちに会計士の資格を取ることを目標にがんばりたいですね。今は簿記3級の勉強をはじめています。

金井

ぜひがんばってください。最後に、これから受験生になる後輩たちに向けてアドバイスをお願いできるかな。

K. Y.

自分の場合は英語がネックでした。英語はやれば伸びる科目ではあるので、時間をかけて前々からやったほうがいいです。逆に、社会の受験勉強をはじめたのは高3からだったんですが、自分の興味のある分野だったので、とてもやりやすかったです。興味関心があれば強みになると思います。

金井

私からは……付き合いが長いから、照れますね。毎年そうなんですけど、どうにも寂しいんですよね。この時期のお別れにはいつまで経っても慣れません。中2から4年間、Yくんがたくましくなっていく成長段階を共に過ごさせてもらったのは、すごく光栄でした。

K. Y.

ありがとうございます。

金井

Yくん中2の時のアンケートにもう少し触れると、「かっこいい大人ってどんな大人?」には「言動に一貫性があって、責任を持てる大人」と、「どんな大人になっていたい?」には「自分の考えを持って行動できる人」と書いてありました。この4年間、Yくん自身がそれを実行してくれたと思っています。この感じならこの先も間違いなくいい感じに進んでいってくれるでしょうから、心配はしていません。これからも応援しています!

 

取材・文/くりもときょうこ