理科:埼玉県公立高校入試出題傾向【埼玉県受験情報2021】

こんにちは!

超個別指導塾まつがく 上里教室の松尾です。

 

多くの方にご覧いただいています「埼玉県公立高校入試出題傾向考察」ですが、残すところ理科と英語となりました。

今年の受験生の皆さんには、最後の追い込みにご活用いただけると幸いです。

また来年以降の受験生の皆さんには1年後、2年後を見据えた学習のお手伝いになれれば嬉しく思います。

 

 

 

理科全体の出題傾向

第5回目の今回は入試当日、昼食後に行われる「理科」です。

理科は例年大問5つで構成されています。

 

1.小問集合

2.地学分野

3.生物分野

4.化学分野

5.物理分野

 

この構成は当面変わることなく継続されるものと思われます。

令和3年度は新型コロナウイルスによる休校期間への対応措置として「科学技術と人間」「地球と宇宙」「自然と人間」の単元が出題範囲から除外されています。

おそらくですが、単純に上記単元が出題されないだけで配点の調整は行われないと考えられます。

 

大問別出題傾向

1.小問集合

令和2年度学力検査の配点:24点

後の大問で扱われない単元から、幅広く8問が出題されます。

用語の記述問題や選択問題は全体的に正答率が高く(53〜94%)、計算が必要な問題(正答率43%)や、作図問題(正答率17%)で差がつく出題となっています。

ヤマをはった勉強をしないように、幅広く受験勉強を行うことが求められます。

上位校を目指す受験生はここでの失点が大きく影響しますので、しっかりと対策を行っていきましょう。

 

 

2.地学分野

令和2年度学力検査の配点:15点

令和2年度は「天気」についての出題でした。

前年は「火山」、その前年は「天体」、さらに前年は「地震」です。

周期的に令和3年度は「地震・地層」の出題可能性が高いように感じられます。

 

大問に一つは説明を要する問題が含まれています。

令和2年度は「積乱雲ができる条件」と「水滴や氷の粒の成長の仕方」についての記述が2題出題されました。

語句や選択問題に比べ、正答率がやや低くなる(それぞれ30%・45%)ので、上位校を目指す受験生はしっかりと得点しておきたいところです。

 

また、飽和水蒸気量・湿度・気温をもとに計算が必要となる問題では、苦戦した受験生が多くみられました。

大問で扱われなくても大問1の小問集合で出題されることも多いので、しっかりと対策をしておきましょう。

 

 

3.生物分野

令和2年度学力検査の配点:19点

令和2年度は「植物」に関する出題となりました。

前年は「食物連鎖」、その前年は「遺伝」、さらに前年は「血液循環」です。

周期的には令和3年度は「動物の体のつくり・はたらき」の出題可能性が高いように思われます。

 

令和2年度は「植物」に関する出題であったため、他の大問に比べても正答率は高めになっています。

記述問題も2題出題されていますが、いずれも正答率が高く(84%・59%)、得点しやすい設問となりました。

 

生物分野は他の分野に比べ覚えるべき箇所が明確で、計算の必要が多くない点が学習しやすいのかと思います。

逆にこの分野で失点してしまうと他の分野で取り返さなくてはならないので、しっかりと得点できるようにしておきましょう。

 

 

4.化学分野

令和2年度学力検査の配点:19点

令和2年度は「中和反応」に関する出題となりました。

前年は「原子の質量」、その前年は「状態変化」、さらに前年は「炭酸水素ナトリウムの燃焼」でしたね。

「化学変化(化学反応式)」は様々な形で毎年出題されていますので、代表的なものはしっかりと覚えておきましょう。

また丸暗記だけでなく、化学式の係数を揃える練習は必要です。

 

「化学反応式を表す問題」「水に溶けない塩を含む水溶液に電流が流れない理由を書く問題」での正答率が低く、ともに20%以下でした。

化学分野は苦手意識を持つ受験生も多いです。

全問正解は難しい面もありますが、正答率の高い選択問題や語句を答える問題では確実に得点できる準備をしておけると良いでしょう。

 

 

5.物理分野

令和2年度学力検査の配点:19点

令和2年度は「音」に関しての出題でした。

前年は「浮力」、その前年は「電流と磁界」、さらに前年は「運動とエネルギー」という周期です。

「電流」に関しては、いろいろな形で問題が作りやすいため出題が予想されます。

また、ここ数年大問での出題がない「光」、特にレンズに関しては大問1の小問集合での出題も含めて準備してもいいように感じます。

 

「資料からの読み取り問題」と「電流と磁界によるスピーカーの仕組みを説明する問題」では、正答率が10%以下と難問でした。

しかし問1に関しては、しっかりとした知識が身に付いていれば正答率10%の問題ではない(もっと高くなるはず)、という印象です。

記述に関してもコイルとしては基本的な記述ですので、類題をしっかりと解けている生徒とそうでない生徒の差が出てしまった印象です。

 

 

最後に

以上、埼玉県公立高校入試「理科」の出題傾向考察でした。

入試までの残りの期間で確実に得点力を伸ばすためには「生物」→「地学」→「物理」→「化学」の順に学習することをオススメします。

 

入試当日も出題順に問題を解く必要は全くありません。

自信のある問題から解き進め、とれるところで確実に得点する、ということを徹底しましょう。

記述問題や記述に関する正誤問題が増えているため、語句の丸暗記だけでなく、その意味までしっかりと理解できる学習をしていきましょう。

 

次回は英語です。お楽しみに。

 

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