社会:埼玉県公立高校入試出題傾向【埼玉県受験情報2021】

こんにちは!

超個別指導塾まつがく 上里教室の松尾です。

 

多くの方にご覧いただいています当シリーズ「埼玉県公立高校入試出題傾向考察」ですが、いよいよ折り返しの「社会」となりました。

「もっと早く教えてほしかった」という方もいらっしゃるかもしれませんが、今日明日で考察する「社会」と「理科」は、入試まで残り1週間となった今からでも得点を伸ばすことができる教科ですので、ぜひ参考にしていただけると嬉しく思います。

 

「社会」全体の出題傾向

第4回目の今日は入試当日、午前最後に行われる科目でもある「社会」です。

社会は例年大問6つで構成されています。

 

1.世界地理

2.日本地理

3.歴史(古代〜近世)

4.歴史(近現代)

5.公民

6.地理・歴史・公民総合問題

 

この構成は当面変わらないと思われます。

令和3年度は新型コロナウイルスによる休校期間への対応措置として、公民分野から出題範囲への除外が行われています。

公民の配点が減らされるのか、配点はそのままで出題範囲が絞り込まれるのか、明確にされていませんが、どのような出題になっても対応できる準備はしておきたいものです。

 

 

大問別出題傾向

1.世界地理

令和2年度学力検査の配点:15点

世界地図に示された5ヵ国についての出題です。

問1では三大洋のうち北アメリカ大陸が面している2つの海洋の名称を書く問題でした

前年は六大陸の1つ、その前年は三大洋のうちの2つ、さらにその前年は六大陸のうちの2つ…となっていますので、パターン通りであれば今年は六大陸関連の出題ということになります。(あくまでも予想です)

 

問2は5ヵ国の首都の位置について述べた文の正誤問題です。

赤道・本初子午線・日付変更線は、世界地図の中でどこを通っているのか、しっかりと覚えておきましょう。

 

問3は正距方位図法を使った問題です。

メルカトル図法との違いをしっかりと把握しておくことが正解への近道です。

この問題は正答率が30%と大問1の中で最も低くなっています。

差をつけることができる問題かもしれません。

 

問4は雨温図と写真から砂漠気候の特色を記述する問題でした。

扱われた気候帯が特徴的なものであったため、正答率は81%と、記述問題としては高いものになっています。

 

問5は資料から読み取れる内容を述べた文の正誤問題となっています。

割合を使った資料となっているため、ちょっとした計算が必要です。

よく出題される問題ですので、普段から慣れておけるとよいでしょう。

 

 

2.日本地理

令和2年度学力検査の配点:15点

東日本の自然環境や産業についての問題でした。

前年は西日本、その前年は中部日本、その前年が日本全域、となっています。

 

問1では東北地方の特徴的な気象災害が問われました。

例年問1では各地域の気候の特徴が問われますので、代表的なものはしっかりと整理しておきましょう。

 

問2は雨温図と都市名の組み合わせの問題です。

これもよく出題される問題ですね。

日本海側と太平洋側、瀬戸内地方と中央高地、それぞれの違いをしっかりと把握することが重要です。

 

問3は地形図から読み取れる地形の名称とその土地利用に関する記述問題でした。

地形の名称を答えられる受験生は多いのですが、土地利用の記述で苦戦したようです。

三角州・扇状地・リアス海岸など、代表的な地形はその土地利用方法と合わせて学習しておきましょう。

 

問4は農産物のグラフに当てはまる正しい組み合わせを選ぶ問題。

これは教科書や資料集だけの勉強ではなく、スーパーなどで買い物をしているときにも身に付くものです。

コロナ禍ではなかなかお買い物のお手伝いは難しいですが、机に向かうだけが勉強ではない、という意識も重要ですね。

 

問5は地形図から読み取れる内容について述べられた文の正誤問題です。

縮尺による等高線の違いなど、しっかりと復習しておく必要があります。

日本地理は、世界地理に比べ正答率が低くなっています。

先にも述べましたが、机に向かう勉強だけでなく日々の生活の中にも入試で出題される内容がありますので、意識してみてはいかがでしょうか。

 

3.歴史(古代〜近世)

令和2年度学力検査の配点:15点

近世までの日本と中国との関係についての出題となりました。

ある一定のテーマに基づいて、幅広い年代の出題がなされることが増えています。

 

問1は邪馬台国の女王の人物名を書く問題でした。

これまでは選択問題が出題されることが多かったのですが、昨年は記述でしたね。

記述問題の配点が増えてきていますので、重要な人物名や法律名、条約名などはしっかりと漢字で覚えておきましょう。

 

問2では平安時代の文化について述べた文と、代表的な文化財の組み合わせを答える問題です。

この形式もよく出題されますので、資料集などで各時代の代表的な文化財は押さえておきたいところです。

また、語句についても時代と組み合わせて覚えることができると良いでしょう。

 

問3は鎌倉時代と同時期の世界の出来事を述べた文の正誤問題です。

中学校の教科書では世界の出来事がまとめて掲載される傾向にあるため、日本との時系列を誤って捉えてしまいがちです。

教科書や資料集には年表がついていますので「日本が〇〇時代には、世界では●●が起きていた」ということを意識していくことが必要です。

 

問4は室町時代の社会や経済について述べた文の正誤問題です。

各時代の特徴的な社会構成や経済活動は整理しておきましょう。

 

問5は江戸幕府が大名を統制するために定めた法律名を答え、江戸時代における大名について説明する問題でした。

法律名は比較的答えやすかったのですが、大名の説明を石高に触れながら説明することが難しかったようです。

正答率は4.5%と、令和2年度の社会の問題では最も正答率の低い問題となりました。

代表的な語句はその意味までしっかりと学習するようにしていきましょう。

 

4.歴史(近現代)

令和2年度学力検査の配点:15点

全ての大問の中で最も正答率が低いのがこの「近現代史」です。

幕末から現代までの歴史は今の生活の基盤となる事象ですので、入試での得点というだけでなく、しっかりと学習しておいてもらいたい内容ではあります。

 

問1は大政奉還から大日本帝国憲法の発布までの出来事の並び替え問題でした。

例年このような並び替え問題は出題されていますが、個々の語句をただ覚えるだけでなく、一つのストーリーとして理解していくことが求められます。

そもそも歴史とは「彼の物語=his story」が語源ともいわれています(諸説あり)ので、ただ暗記するだけでなく物語として考えることが覚えやすくなる秘訣です。

 

問2では辛亥革命の中心人物の名称の記述と、首都の名称と位置の組み合わせの選択問題でした。

人物名は比較的答えやすい問題でしたが、首都名と位置が難しかったようです。

中国の都市は地理でもよく出題されますので、都市名とその位置は整理しておきましょう。

 

問3は普通選挙法の成立によって選挙権を持った人の説明と、当時の内閣総理大臣を選ぶ問題でした。

代表的な記述問題ですが、当時の内閣総理大臣まで覚えていた受験生が少なかったようです。

 

問4は太平洋戦争の始まりからサンフランシスコ平和条約の締結までの政治や社会の記述の正誤問題でした。

誤った記述はなく、該当期間に当てはまるものを選ぶ問題です。

先述していますが、ストーリーとしての理解が必要です。

 

問5は日中国交正常化についての用語の記述問題でした。

日中共同声明と日中平和友好条約はセットで覚えている受験生も多かったのでしょう、大問4の中では、最も正解率が高くなっています。

 

5.公民

令和2年度学力検査の配点:25点

幅広い分野からの出題となりました。

地理歴史にも共通して言えることなのですが、近年社会の出題は分野を絞った出題から、幅広い分野からの出題になっていることが多くなっています。

ヤマをはって分野を絞る勉強方法は社会には向いていないかもしれません。

 

問1は衆議院の解散から内閣が発足するまでの出来事を並び替える問題です。

公民分野ではこういった出来事の順序が重要になってきますので、語句の丸暗記だけでなく流れを理解していきましょう。

 

問2は日本の裁判に関する記述の正誤問題です。

裁判所の種類、控訴・上告の違い、裁判員制度の仕組み、民事裁判と刑事裁判の違い、裁判所の役割と、幅広い記述になっているのが特徴。

 

問3は選挙の仕組みと課題についての出題でした。

選挙の仕組みは授業内で架空選挙を行う学校もあり、記憶している生徒も多いことでしょう。

ただし今年度は休校の影響でそういった取り組みが少なかった印象です。

 

問4では独占禁止法についての問題でした。

名称は知っているけど、どういった法律なのかしっかりと学習しておくことが問われています。

 

問5は日本銀行の役割について説明する問題です。

代表的な記述問題のため、説明する問題としては正答率は高めです(44%)。

 

問6は労働者の権利に関する記述の穴埋め問題。

法律名とその中身が問われました。

またカタカナ言葉の意味をしっかりと理解していることも重要です。

 

問7では日本の社会保障に関する記述の正誤問題が出題されています。

記述ではありませんが、内容の理解をしっかりとしていないと答えることができない問題ですね。

 

問8は環境問題についての説明文の穴埋め問題です。

こちらも重要語句とその意味がセットで覚えられているかが問われています。

全体的に、語句だけを答えるのではなく、その意味までしっかりと理解することが求められました。ただの暗記科目だと思って学習していると、痛い目に遭ってしまうかもしれません。

 

6.地理・歴史・公民総合問題

令和2年度学力検査の配点:15点

2018年に世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」に関連させた地理・歴史・公民の総合問題となりました。

前年は2018年開催の「サッカーW杯出場国」、その前年は「歴史上のさまざま船」、さらにその前年は2015年に世界文化遺産登録された「明治日本の産業革命遺産」に関連した出題となっています。

時事問題のような話題を取り上げた出題となっています。

2年連続で世界遺産が出題されるかは難しいところですが、「百舌鳥・古市古墳群」(大山古墳を中心とした古墳群)関連は意識しておいても良いかもしれません。

 

問1は日本へのキリスト教伝来に関連して、人物名を答える問題。

正答率は95%でした。

肖像画も特徴的なあの方なので、皆さん答えられたようです。

 

問2は大航海時代の航路と植民地の組み合わせの正誤問題です。

航路はわかるけど、植民地が難しかったようですね。

現在の公用語などを確認すると、当時どこの国の植民地だったか、などがわかるようになります。

 

問3はロシアやソ連との関係に関する記述の並べ替え問題でした。

比較的大きな括りでの並べ替えのため答えやすいと思いましたが、正答率は44%となっています。

世界の歴史の並べ替え問題は苦手とする生徒が多いので、差をつける問題となっていくかもしれません。

 

問4は日米修好通商条約で開港された港がある道県の2016年の県勢についての出題でした。

開港された港は記載されているので、基本的な地理の知識で解くことが可能な問題です。

 

問5は、長崎県と福岡県の歳入のグラフの違いに着目し、地方交付税交付金の説明を行う問題でした。

この問題でも用語は知っているけど意味までは、、、という受験生は苦戦したように思われます。

 

最後に

今回は1問ずつに考察を入れてみました。

入試までの残りの期間で確実に得点力を伸ばすためには「公民」→「歴史」→「地理」の順に学習することをオススメします。

公民分野は毎年正答率が低くなっているため、ここで得点できるとライバルに差をつけることができます。

また記述問題や記述に関する正誤問題が増えているため、語句の丸暗記だけでなく、その意味までしっかりと理解できる学習をしていきましょう。

 

次回は理科です。

お楽しみに。

 

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