卒業生x校舎長対談 卒業生x校舎長対談

上信越道の上田菅平インターチェンジ近くにある「まつがく上田インター校」。中2で英語に不安を感じてまつがくに入った滝脇彩心さんは、中3で弁護士という仕事を意識するようになります。

法学の名門である中央大学法学部で学びたい――。そう考えた滝脇さんは、上田高校に入学した当初から目標を設定。指定校推薦が取れるように3年間、学びのペースを落とさずに着実に積み重ねていきます。幸運にも夢が見つかった滝脇さんは、早期に目標設定して準備することができました。

校舎長の田辺恭央先生と、滝脇さんの中高生活を振り返ります。

滝脇さんのタイムライン

中2

12月、入塾。週1回のペースで通塾

2月の期末テストで、課題だった英数の点数がアップ

中3

成績上位をキープ。法学部に行きたいと考えはじめる

高1

上田高校に入学

7月、中央大学法学部を第一志望として「とことんやりきり指導」(通塾無制限)に移行

高2

10月、4教科型を考えて数Ⅰからアタマプラスで復習

12月、「高校生模擬裁判」に参加して優勝

高3

9月、中央大学法学部の指定校推薦で校内選考通過

12月3日入試、同9日に無事合格

1. 法学部で学びたい

入塾2か月で結果が出た

田辺

彩心さんは中2の12月に入塾しました。

滝脇

英語がぜんぜん点が取れなくて、何とかしないとまずいなという気持ちでした。それで、親に「塾に行きたいんだけど」と相談しました。

田辺

まつがくを選んだのはどうして?

滝脇

小学生の時に少しだけ通っていた塾が集団授業で、それが嫌だなと思っていました。自宅の近所にあるまつがくを体験して、個別指導がいいなと思って決めました。

田辺

中学は上田市立第五中学校です。入塾前の定期考査では、英語83点、数学89点、国語92点、理科94点、社会94点。十分取れてはいるけれど、英語と数学に伸びしろがあるという状態でした。

滝脇

はい。それで、まつがくでは英語と数学の個別指導を受けていました。

田辺

2か月後の期末テストで、数学は100点、英語は91点と早速結果が出ています。

滝脇

がんばりました(笑)。数学については、それまでは式を覚えてそのまま使うだけだったのが、コツをつかんで応用できるようになりました。まつがくに入ってよかったと思いました。

田辺

中3になってからも成績上位をキープしていますね。英語も、問題を解いている時の感覚が変わった?

滝脇

恥ずかしいのですが、中学1年生の頃はbe動詞とふつうの動詞の区別も分からなくて。まつがくに入って基礎からやり直したことできちんと分かって、英文法の構造も理解できるようになりました。

高校受験直前に休校に

田辺

まつがくには週2回のペースで通ってくれていました。

滝脇

はい。受験前も変わらずでした。家でも勉強はしていたんですが、中3のはじめくらいまでは、気分がのったらやる感じ。日によってやったりやらなかったりでした。受験直前になって、何時間もまとめてやるようになりました。

田辺

英数が苦手だったのに、国語と英語が逆転してきたのもこの頃です。

滝脇

もともと国語に苦手意識はなくてふつうに解けていたんですが、気づいたら国語の点数が下がって、英語のほうが解けるようになってきたんです。

田辺

いやぁ、不思議ですね。

滝脇

理由は分からないんですけど。その頃は英語と数学が解けるようになっていて、理科と国語がやばいなという感じでした。

田辺

中2の段階で志望校は?

滝脇

上田高校に行ければいいなくらいの、軽い気持ちでした。当時の成績は、上位20~30番に入ったり入らなかったり。中3で20番以内に入れるようになりました。

田辺

五中から上田高校に進学するのは10人いかないくらいですが、彩心さんの学年は十数人いたんですよね。20番以内なら合格圏内ですね。高校受験の勉強はどんな風にやっていましたか?

滝脇

苦手な分野は、学校で買えるワークを手に入れてやっていました。高校受験の直前にコロナで休校になりましたよね。中3の1月末から3月くらいまで。その時、本当は受験対策でやるはずだった模試のセットをいっぱいもらったんです。それを、家で本番と同じ時間で解いていました。

田辺

受験直前に休校はつらいね。

滝脇

そんなに動揺はしなかったんですが、学校で友だちとしゃべる時間がけっこう楽しくてリフレッシュになっていたので、それがなくなってしまって。どうリフレッシュしようか、戸惑いがありました。

田辺

中3の終わり頃から、アタマプラスが導入されましたね。

滝脇

これまでと違うなと、まずびっくりしました。でもちゃんと講義もあって、画像つきだから特に数学は図形が動いてイメージしやすかったです。すごくいいなと思いました。

高1から目標を設定する

田辺

無事、上田高校に合格してまつがくも続けてくれることになりました。私は彩心さんが高3になる春にこちらの校舎に赴任しました。最初から、自分のやるべきことがちゃんと見えている生徒さんだなと思って見ていましたよ。高校に入ってからは、授業の予習くらいのペースで進んでいたんですか?

滝脇

そうですね。高校入学後は、まつがくでは数学をメインでやっていました。英語は家でやって、たまにまつがくでやる感じです。

田辺

高1の7月から「とことんやりきり指導」に移行して、通塾無制限になりました。

滝脇

平日の週2回は変わらなかったんですが、土曜日に通塾することが増えました。コロナの間はオンラインでもやりました。

田辺

彩心さんは、高1から中央大学法学部という目標を設定したので、しっかり準備できました。とはいえ、上田高校に入って授業の進度とか、驚くことはあったんじゃないですか?

滝脇

授業が進むスピードは中学の比じゃなくて。先生は「分かったよね? じゃあ次」という感じで進めていくし、いきなり「この答えは?」と当てられます。ただ漫然と授業を受けているだけだと厳しくて、それがいちばんびっくりしました。

田辺

どうやって対応したの?

滝脇

まつがくの先生に難しい部分は省いてでも授業の先を予習型ですすめていくよう言われました。実際まつがくではいつも授業の少し先をやっていたので、何とか授業についていくことができました。

田辺

部活はどこに入ったの?

滝脇

茶道班です。ずっとコロナ下だったので、活動は制限が多かったですね。

田辺

茶道を選んだのはなぜ?

滝脇

中学の時は卓球部で部長もやっていたんですが、本当に厳しくてすごく怒られて。人数も多かったのでまとめるのにも疲れてしまって。高校に入って体験に行ってみて、茶道班は週2で先輩も顧問の先生も優しそうだったので、決めました。

田辺

中学の部活はそんなに厳しかったんだね。心が折れなくてよかった。

滝脇

危なかったです。いっぱい泣きました。同じ部活の友だちがフォローしてくれたので、何とかやれましたが。

2. 受験に向けての勉強

やるべきことをコンスタントに

田辺

高2、5月の駿台模試は英語が82点、国語が62点でした。まつがくでは国語は特に重点的に指導していなかったんですが、どうやって勉強しましたか?

滝脇

授業で習ったところを、ワークでとにかく繰り返していました。古文と小説が苦手で……。登場人物の気持ちを答えるような問いが苦手でした。

田辺

10月からは数学を重点的にやることにしました。

滝脇

まつがくの先生と、受験をどうするか話し合った時に、「数学が思ったより取れているから、3教科型より4教科型のほうがいいんじゃないか」と提案されました。それで、アタマプラスで数Ⅰからやり直しました。やってみたらかなり忘れていることが分かったので、やってよかったです。

田辺

彩心さんは英検も受けていますね。高1で準2級、高2で2級を取っています。

滝脇

英検をうけたのは高校のおかげですね。準2級は全員受けることになっていたんです。学校から言われなかったら受けようと思わなかったです。でも英検はとっておいて本当に良かったと思います。

田辺

英検は大学入試の強い味方ですからね。また、アタマプラスもしっかりやっていましたね。データを見ると、ずっとコンスタントに勉強を続けています。

滝脇

まつがくでは「気分がのったら勉強するスタイルは受験勉強という点ではよくないから、もうちょっと計画的に勉強しよう」とアドバイスしてもらいました。それで、高1は週2時間、高2は週4時間、まつがくで勉強すると決めていました。先生がそういう話をしてくれたことも、感謝しています。一回集中したら続くタイプなので、アタマプラスも気づいたらけっこう時間が経っていることが多かったです。

田辺

お家でもアタマプラスを使っていたの?

滝脇

はい。特に英語を高3からは家でもやっていましたね。

田辺

高1の時は数学に時間を割いていましたよね。

滝脇

数学は課題が多くて持ち歩くのが大変だったんです。アタマプラスなら、ノートさえ持参すればあとはタブレットだけでできます。

田辺

1年生のうちに数ⅡBに進んでいましたね。

滝脇

学校の進度が早くてそれについていけるように必死でやりました。1年生のうちに2年生の範囲を進めて、2年生の終わりには復習という感じでした。

田辺

データを見てすごいなと思ったのが、アタマプラスのアラートの少なさです。解説を読んでいない時、時間がかかっている時に、先生のタブレットにアラートが出るのは知っていましたか? 彩心さんは4年間で数えるほどしかなかったんです。

滝脇

解説はけっこう読んでいたと思います。

田辺

アタマプラスは間違えるとさかのぼってやり直すので、面倒に感じて解説や講義を飛ばしてしまう生徒さんがけっこういるんです。でもそれで次の問題を間違えてしまって、かえって効率が悪いんですよ。

滝脇

アタマプラスの講義、演習、解説は、それぞれのステップをきちんと踏むのが実は最短なんですね。

田辺

“急がば回れ”です。過去の学習データを見ていると、その生徒さんの学習スタイルや癖がよく見えますよ。彩心さんは、指定校推薦を取るためにやるべきことがわかっているのが見てとれたので、安心して見ていられました。コツをつかむのが早く、センスもあります。

模擬裁判に挑戦してイメージをふくらませる

田辺

法学部には中3の時から興味があったようですが、きっかけは何かあったんですか?

滝脇

もともとは将来の夢がなくて、興味もいろいろ移っていました。中3の時に親から「弁護士という仕事もあるんだよ」と教えてもらって、そこから自分で調べだして、法学部に興味を持ちました。専門性で人を助ける仕事という点がまずいいなと思いました。法律はたくさんありますから、知らなかったことを知れて、将来にもすごく役立ちそうだなと思いました。

田辺

法曹ドラマに影響されたりはしなかったの?

滝脇

見ていました。「99.9 ―刑事専門弁護士―」が好きでした。

田辺

中央大学法学部のことはどこで知りましたか?

滝脇

親が弁護士の先生と仕事関係で付き合いがあって、そこの弁護士さんが中央大学の法学部だったんですね。それで、中央大学法学部がいいなと憧れるようになりました。

田辺

高2の3月には、法学部志望の高校生を集めた「高校生模擬裁判選手権」に参加しています。上田高校、長野高校、松本深志高校の生徒が参加して、彩心さんたちの上田高校は見事優勝しました。

滝脇

教室に張り紙が出て、担任の先生が「こういうのがあるから、興味がある人はどうぞ」と。あとは、「法学部に行きたいんだよね。やってみない?」と個別に声をかけられました。それぞれの高校に弁護士、検察官、裁判官の方が来てくださって、最初に裁判のやり方を教えてもらいました。それから、弁護と検察に分かれて他の高校と戦います。上田高校からは1,2年生が10人ほど参加しました。

田辺

本格的ですね。

滝脇

自分が持っていた裁判のイメージとぜんぜん違うことに驚きました。ドラマみたいに真犯人を特定すると思っていたんです。設定された事案は犯人がはっきりしていたこともあったんですが、実際はどれだけ相手の主張に疑問を持たせるかがポイントで。私は弁護だったので、できるだけ検察の主張に疑問を持たせるためにどうするかを考えていました。検察がこう来たらこう出る、と準備するのが大変でした。

田辺

この選手権があると、同じ高校に法学部志望者がいるのかわかりますね。

滝脇

そうです。実際この選手権を通してはじめて知り合った同学年生がいて、仲良くなりました。

田辺

実際に法曹の仕事をしている人にも会ったんですよね。いろいろ話は出来ましたか?

滝脇

はい。弁護士の方とお話しができました。弁護士の仕事が分かって、自分がなりたいイメージもできました。

3. 3年間積み上げた先の指定校推薦合格

定期テストvs.受験勉強

田辺

上田高校での成績は、2年生くらいまでは100番以内50番以下でした。それが高3になって50番以内に入るようになりました。

滝脇

入学した時から指定校推薦を取りたいと思っていたので、学校での成績は重要でした。高1の時にできたお友だちはお兄さんがいて、100番以内に入っていたら指定校推薦が取れるらしいと教えてくれて、じゃあ100番以内に入るようにがんばろうと思っていました。

それが、模擬裁判で出会った子と話した時に、「先輩は20~30番以内でもらっていた」と聞いて、順位をもっと上げないとまずいと焦りました。

田辺

上げようと思って上げられるのはすごいですよね。周りも受験モードになってくるし、当然同じ指定校推薦を狙っている人もいただろうし。順位を上げるためにやったことは?

滝脇

とにかくワークを解きました。高3になるとみんな受験モードで、一般入試や共通テストに向けてがんばる人が多い中で、私は定期テストだけに意識を向けていました。

田辺

あまりに定期テストオンリーだったのでちょっと注意されたんだよね。

滝脇

私は定期テストに力を向けたかったんですけど、先生は指定校推薦の先もちゃんと考えてくれていて、「定期テストだけじゃなくて受験勉強のほうにも力を入れてほしい」と言われました。

田辺

指定校推薦も合格が保証されているわけではないですからね。指定校推薦の対策と並行して受験勉強もやるのはセオリーではあります。

滝脇

でも、校内順位のことが頭に一杯で、とりあえず定期テストを何とかしようと思っていました。

田辺

そうでしたね。そんな時滝脇さんから、「数学は十分やったので、アタマプラスで英語に力を入れたい」という相談を受けました。滝脇さんは自分の考えをしっかり持っていたので、滝脇さんの希望どおりにすすめることにしました。実際数学はアタマプラスもほとんど終わっていて、学年で10番以内に入っていましたし、正直、指定校推薦は問題なく取れるだろうなと思っていましたから心配はありませんでした。指定校推薦の校内選考はどうでしたか?

滝脇

行きたい大学と学部と、その学部はどういうことをやっているのか、自分はそこに行って何をしたいのか、将来の夢などを書いて提出しました。あとは評定などを加味して先生が会議で決めます。評定の詳しい数字は分からないんですが、先生に「4以上はありますか?」と聞いたら「だいじょうぶだよ」と言われました。

田辺

そして見事、校内選考をパスして中央大学法学部の指定校推薦を受けることになりました!

滝脇

とてもうれしかったです!9月に校内選考を通過してからは、大学に提出する書類の作成に追われました。

田辺

大学に提出する書類はどんなものがありましたか?

滝脇

志望動機や大学生活でやりたいことを1000字で書きます。担任の先生に添削してもらって提出しました。

試験は在宅でオンライン受験

田辺

試験はオンラインで12月3日でした。

滝脇

試験はオンラインで2時間半、課題文をその場で読んでまとめます。自宅で受けました。練習は、去年の問題だけ分かっていたので、それを使っていました。

田辺

課題文は専門性があります。大変でしたか?

滝脇

ちょっと大変でした。専門性があるからというよりも、まとめる時に説明だけでいいのか、それとも自分の意見も入れるのかが過去問では分からなくて。先生と議論して、結局説明だけでいいだろうということになりました。そうしたら、本番では説明で400字、自分の考えを400字と指定されていたんです。

田辺

そこはぶっつけ本番になってしまったね。

滝脇

そうです。ただ、自分の意見も書く必要があった場合はこうしようということを先生から軽く教えてもらっていたので、その通りにやりました。危なかったです(笑)。課題文自体は中央大学法学部が出版している高校生向けの本から出ます。読んでおいたところから出題されました。

田辺

よほどのことが無い限り合格ですね。

滝脇

手ごたえはあったんですが、自分の意見が弱いんじゃないかという不安がありました。発表は12月9日、オンラインでした。その日は学校で、授業は全然身が入らなくて……。みんな受験勉強の真っ最中ですから、お昼の時間に廊下へ出てスマホで確認しました。合格はまず親にLINEで報告して、ちょうど担任の先生が通りかかったので伝えて、そして指定校担当の先生にも報告して。

田辺

私もドキドキしながら待っていました。狙った通りに合格できましたね。共通テストも受けたんだよね。

滝脇

めっちゃリラックスして受けられました。6割は取れていたんですが、欲を言えばもうちょっと得点したかったですね。

弟も上田高校を目指す

田辺

彩心さんが高1の時に、「10年後の自分」について聞いた時の資料が残っています。将来やりたいことは「ライブとディズニーランドにいっぱい行く!」。誰のライブに行きたい?

滝脇

Sexy Zoneとか……好きなアーティストがいっぱいいるんです。ディズニーランドは、コロナ前までは毎年1回家族で行っていました。

田辺

そして、10年後は「弁護士か司法書士になっている」、5年後は「大学で法律を勉強している」と書いています。大学に入ったら、何を専攻したいですか?

滝脇

2年生のコース選択時、家族法を選びたいと思っています。指定校推薦で大学に提出する書類を書く時に、「自分は何の弁護をしたいんだろう?」と考えていろんな本を読んで、家族に関わることをやりたいと思いました。日本は家族法が昔からあまり変わっていなくて、それで今いろんな問題が出てきている状況です。

田辺

中央大学法学部はこの春、八王子から文京区に移転します。東京ドームが近いので、ライブにたくさん行けますね。サークルは考えているの?

滝脇

文化系ですね。あとはマネジャーを人生で1回やってみたいというのもあります。

田辺

ご家族の仲もいいよね。

滝脇

はい。そういえば少し前に、母から「あなたにそんなに勉強しなさいって言ったことないよね」と言われて、確かにないなと思いました。

田辺

反抗期も激しくなかった?

滝脇

母いわく、「生まれた時から反抗期」(笑)。半分ネタですけど、お腹の中にいる時から蹴りまくっていたらしいです。私は、あんまり人から言われたくないタイプではあります。だから、親から勉強しなさいと言われなかったから勉強に集中できたし、逆に言われていたらできなかったかもしれません。

田辺

合格はご両親もとても喜んでいらっしゃるでしょう。残るは高校受験を控えた弟さんだね。

滝脇

はい。中1と中3の弟がいて、中3の弟はまつがくでお世話になっています。上田高校に行きたいと言っているので、今は弟の勉強を見るのに専念しています。ぜひ受かってもらわないと(笑)。

田辺

兄弟で“サクラサク”を願っています。まずは彩心さんの合格、本当にがんばりました。おめでとう!